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バルトの楽園、観て [観ル・聴ク・読ム]

あまり期待せずに観たDVDだったけど、最後は大泣き。涙が溢れて溢れて、たぶん計量カップで測ったら、その涙の量はたぶん10㎗くらいはあったかも。DVD観て泣くことはけっこうあるけど、こんなにきたのは珍しい。

第一次世界大戦、ドイツと日本の戦争の時のお話。そう言えば第二次世界大戦では、同盟結んでいたのにね。
戦争の話か……戦争を題材にした映画では、やっぱり『戦争はいかん』っていうメッセージ色が強く、悲しくも一生懸命に生きた主人公に涙する……そういう映画が多い。
でも、この『バルトの楽園』はちょっと一味違ってた。
ストーリーはけっこう淡々と進んでいく。それぞれの登場人物のエピソードは、深くは掘り下げられていない。ただかえってそれが、観ている人にその人たちの持つ事情や背景を想像させて、想像の域を残すことによって、感情移入させる手法。

こんなに涙した原因はといえば、全編を通して『裏切り』がなかったこと。そして、『信頼』『尊敬』そういう言葉で、全てが綴られていたこと。国境、敵国、そういうことを超えて、人間が人間であることをお互いに認め合っていた。
私は博愛主義者でもないけど、ちょっとツボを突かれた。

もうひとつはなんといっても『第九』。実際にベートーベンの『第九』の演奏会のステージに立ったこともあるので、もう、一緒になって歌ってました。
映画では女性パートがなかったんだけど。男声合唱の第九は今まで聴いたことがなかったけど、案外いいものね。今でもたまに無性に『第九』を聴きたくなることがあるくらいこの曲は好きなので、なんだか感極まっちゃったのかも。
『第九』は今まで歌うほうしか見てなかったけど、今回はヴァイオリンパートばかり気になりました。
そう言えば、この『バルトの楽園』の舞台となった坂東収容所で、日本で初めて『第九』が演奏されたそうです。このこと以外はフィクションだそうだけど、捕虜収容所で『第九』が演奏できるほどの境遇だったってことに驚き、そして、にんげんってやつもいいもんだなぁ~って思った次第です。

観終わって、『観てよかったー』って思える映画でした。


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