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池井戸潤さん、やっぱり来たね! [観ル・聴ク・読ム]

巷で大注目のドラマ、『半沢直樹』。やっぱり、スルーする訳にはいかないでしょう~
原作本『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』が、とうとう文庫本週間売上のツートップになったとか。

池井戸潤さんの作品、既にほとんど読み終えている私としては、『気づくの遅いよ、みんな!』って感じなんですが、それでも好きな作家さんの本がこれだけ世間に認められるということは、とてもうれしいです。

池井戸さんの作品を読むきっかけになったのは、WOWOWのドラマ『空飛ぶタイヤ』を観て。

企業や銀行を裏側からも描写していて、気骨ある技術者とか規格外のバンカーがどん底に落ちながらも、信念を持って突き進んで成功を掴む…といった作品が多いです。

主役がとにかく、カッコいい。
ほとんど必ずと言っていいほど、主役の前に立ちはだかる敵がいて、その敵との攻防も面白いし、そして最後には主役が勝つという勧善懲悪の作りになっているので、読み終わった後スカッとするのです。

しかもその敵たちも完璧な悪人ではなく、敵は敵なりのやむを得ない事情とかがあって、ちょっと敵に同情してしまうような描写もしっかりされているので、『スカッとするけど、ちょっと切ないよね』って感じの読後になります。
それが、単なるヒーローものではなく、実はどこにでもあり得そうな人間関係を投影しているところが、感情移入出来る大きな要素となっている気がします。
まさに、ドラマ『半沢直樹』もそうです。

企業モノなので、その業界の人から見るとディテールに違和感を覚えることもたくさんあると思いますが、業界を知らない人にもわかりやすい典型的な描写をすることで、万人に受け入れられているのだと思うし、知っている人は知っている人で突っ込みながら読むもの一考かと。

『オレたち~』は3年位前に読みました。
原作のタイトル通り、私も実はバブル入社組。
ドラマの方では、あまりバブルには触れていないようですが、ある最近の雑誌の記事では、バブル入社組は今、企業の中では困ったチャンの世代だとか…
でも、この半沢さんのおかげで、『バブル組も捨てたもんじゃない!』と見直されればいいなと。

それから個人的には、ドラマの中で『融資課長として、こんな案件をやっていいのか~!!』と、半沢さんが支店長や本部から詰められる場面では、思わず耳をふさいでしまっておりました(^_^;)
でも、しっかりフォローしてくれる部下がいて、『あんなふうに、部下からフォローしてもらえるような課長にならなきゃな~』とも。

原作も面白いのは確かですが、ドラマの方はよく知った大阪の街がたくさん映って、突っ込みどころも満載だけど、とにかく実生活とのリンクばっちり。それ以上にジェットコースター並みのドラマの展開に目が離せません。

でももう1つ書いとかなあかんのは、ドラマ『七つの会議』。
こっちのドラマの方が、池井戸さんの作品の真髄といった感じで、むちゃくちゃ見応えありました。

余談だけど、うちの会社も最近TV会議ブームとなりまして、とにかく会議が多い!!
支店内での会議も2つの事業部を兼任しているので、2倍。
本部とのTV会議も、異常に多いです。
本部は自分たちの部署だけのことだけど、支店は本部のいろんな部署との会議があるのですよ。
新任支店長が、『会議、多過ぎ!!』と嘆いていたので、
『私、アウトルックの予定表、会議に色を付けてるんですよ。どれだけ多いか一目でわかります』と言うと、後日同じようにやってみた支店長、絶句してました…

ドラマ『七つの会議』に話を戻すと、
会社の業績を上げ、社員のモチベーションを上げるための会議のはずが、会社存亡の危機を招くような隠ぺい工作が行われたことの矛盾、
会議で詰められることによって追い詰められ、数字を上げるために犯してはいけない道を歩まざるを得なかった営業マンの悲哀、
そういった問題提起が込められたタイトルだなぁ~と感心したのでした。
原作はまだ読んでないので、さっそく注文しました。






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