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初めての、歌舞伎 [歌舞伎!!]

5/14の日曜日、翌月曜日に東京の本店で会議があるので、自費で前乗りしました。
理由は、歌舞伎。
ここ半年ほど前から、歌舞伎に興味が湧き初めまして。NHKでやっていた中村獅童さんの歌舞伎を紹介した番組を見て、ますます見たいという気持ちが強くなり。

月曜日に東京に行くなら、チャンスじゃないかと。
それで、日曜日の夜の部、歌舞伎座を予約しました。

初めての歌舞伎、色々としきたりとかありそうだったので、事前予習しましたヨ。
でも、観終わった後、『頑張って予習しなくても、ぜんぜん楽しめるじゃないか~[ひらめき]』と。知っておいた方が良い事もあるけど、観る方のしきたりなどはほとんどないので、垣根は全然低いのでした。

夜の部は午後4時半開演なので、お昼頃東京駅に着くように名古屋を出発。
せっかくなので、最近オープンした銀座シックスへ。
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休日は歩行者天国になんですね~ さすが、銀ブラのの中心地。
お昼は銀座シックスの中の『旬熟成』という熟成肉のお店に行こうと思ったら、予約でいっぱいとのことで断念。(食べそびれたので、旬熟成さんのネット通販でお取り寄せ。今日届くので、この後いただきま~す[わーい(嬉しい顔)]

銀座シックスのお店はどこも混んでいたので、近くの銀座コアにあるお店『銀座咖喱堂』さんへ。
バターチキンカレー、自家製ピクルス、サラダと[ビール]をオーダー。
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ビックリするほど、美味しかったデス。他のお客さんも感激して、店員さんに『美味しいですね!』と連発してました。
かれこれ30年くらい前、東京で初めて食べたのがうどんだったんですが、黒いお出汁でとてもまずくて『東京のごはんって、高いだけでまずいんだぁ~』と思って、それ以来偏見があったんですが…さすがに日本の中心地、とてつもなくたくさんの人が切磋琢磨して築き上げているだけあって、東京には美味しいもの、トップレベルのものがたくさんあるんだなぁ~と改めて感じました。

そして歌舞伎座へ。銀座の中心地から、ほんとに歩いて数分のところにあるんですね。
歌舞伎座へ向かう途中で、びっくり[exclamation] マリオカート集団に遭遇[ひらめき]
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マリオたちのコスプレをして公道をカートで走るなんてこと、よく考えたもんですねぇ~ しかもビジネスとして成立させている。これを考えた人の発想力や企画力、脱帽です[exclamation]

こちらの歌舞伎座は数年前に建替えられたものだそうですが、表から見た外観は、京都の南座と変わらないんですね。初めて来たのに、懐かしい感じがしました。
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歌舞伎座の前には、それぞれの演目の登場人物を描いた絵看板が飾られています。
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これを見ると、テンション上がります。
こちらはチラシの拡大版ですね。
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開演は4時半なのに2時過ぎには歌舞伎座へin。お土産屋さんがある地下の木挽町広場を散策して、しばしタリーズコーヒーで時間つぶし。
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昼の部が終わる頃には、この木挽町広場も大賑わい。
ちなみに、夜の部が終わる頃にはこちらの木挽町広場のお土産屋さんも終わっているので、お土産を買うなら開演前に買うべし。

いよいよ歌舞伎座の中へ。ロビーにはお着物やフォーマルな服を着た人でいっぱいで、華やかな感じです。
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観客席はこんな感じです。
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升席はこんな風になっているんですね。畳敷きでも椅子になっているんですね。

歌舞伎初心者の必須アイテムをご紹介。イヤホンガイドと筋書。
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イヤホンガイドは、舞台の進行に合わせていろいろと解説してくれます。登場した役者さんの名前や屋号、歌舞伎ならではの演出やお囃子の解説、あらすじの舞台背景などなどを絶妙なタイミングで囁いてくれます。
筋書はプログラムパンフレットのことですね。演目の解説、出演する役者さんたちの名前や写真、インタビュー、そして今回の演目が過去に上演された時の場所や配役などの上演データ。
歌舞伎のお話にはたくさんの演目がありますが、人気の高い演目は1、2年に1回上演されています。以前はこの役を誰が演じたのかとか見るのも面白いです。
イヤホンガイドは700円、筋書は1300円とお金は掛かるし、これらがなくても充分お話は分かるし楽しめますが、あった方がより楽しめると思います。

私の席は1等席16列14番ということで、花道に近い1階中央辺りでした。最近視力が落ちたので、この席からだと役者さんの顔は何となく見えますが、表情までは分かりにくい。でもオペラグラスを持って行ったので重宝しました。オペラグラスも必須アイテムです。

こちらはプログラムですが、クラシックなどの演奏会とはちょっと違うのは、上演スケジュールが分単位ってこと。演奏会だと指揮者や演奏家の演奏するテンポの速さによって時間が異なることが多いので、あまり分単位で区切ってないのかもしれません。それに比べると歌舞伎は、しゃべるスピードや舞台進行がきっちりと決められているのであまりズレることがないのかも。
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上演は3演目、最初の演目の後に30分、その後約1時間置きに10分ずつの休憩があります。 
最初の休憩時間の30分で、みなさんお弁当やご飯を食べるようです。歌舞伎座の食事処で食事を事前予約することも出来るし、自分の席でお弁当を食べることも出来ます。升席ならお弁当を席まで配達してくれたり。お弁当も歌舞伎座の中のお店で予約しておくことが出来るし、近くのデパ地下で買って持参するということもありです。
30分というと食べるだけで終わってしまうので、迷いに迷って、けっきょく売店で買ったドーナツだけ食べました。
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そしていよいよ初めての歌舞伎、團菊祭五月大歌舞伎の始まり始まり~[ぴかぴか(新しい)]
最初の演目は『壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん)』
音羽屋初代坂東楽善、九代目坂東彦三郎、三代目坂東亀蔵の襲名披露と六代目坂東亀三郎の初舞台を兼ねていて、襲名口上が行われました。

お話の内容は、昔から人気の高い曽我兄弟の仇討のお話。曽我兄弟が仇討の相手工藤祐経と初対面する場面です。今にも斬りかかろうとする弟五郎に対し、工藤祐経は『まだ重要なお役目が残っているので、今は死ねない。そのお役目を無事に果たした暁には仇討を受けてやる』と約束します。
この工藤祐経の潔さが、このお話の肝ですね。
工藤祐経を演じるのは、音羽屋尾上菊五郎、寺島しのぶさんのお父さん。富司純子さんが奥様ですね。ちなみに昼の部では、寺島しのぶさんのお子さんの寺嶋眞秀ちゃんが初舞台を務めていて、TVなどで話題になりましたよね~ 

二つ目の演目は『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』。三大御家騒動のひとつ、伊達藩のお話。
序幕第一場『御殿』は、世継ぎ候補の鶴千代を毒殺しようとする一派から鶴千代を守ろうとする乳母の悲しいお話。
この乳母政岡は常々、鶴千代と同い年の我が子千松に『鶴千代様の身に何かあったら、身を挺して守りなさい』と言い聞かせていました。そして敵方のお偉方の妻が鶴千代を毒殺しようとお菓子を持ってきます。偉い人のお菓子を鶴千代に食べさせないという選択肢がなく、政岡は追い詰められますが、そこへ千松が突然やってきて、鶴千代に差し出されたお菓子を勝手に食べてしまい、死んでしまいます。それでも政岡は顔色を変えず毅然としていたので、敵方は政岡も味方だと思い込み、自分たちの仲間の名前が記された、悪事の証拠となる連判状を政岡に託す。。。
お偉方の妻が立ち去った後、死んでしまったわが子を抱きしめて慟哭する政岡の様子がほんとうに悲しくて、思わず私も泣いてしまいました。
この政岡を演じているのは、尾上菊之助、さきほどの尾上菊五郎の息子さん、寺島しのぶさんの弟さんです。

序幕第二場『床下』、いよいよお目当ての市川海老蔵が登場しま~す[ぴかぴか(新しい)]
先ほど政岡が託された連判状をネズミが奪っていくのですが、鶴千代を陰ながら見守っていた荒獅子男之助がそれを阻止しようとする場面。
このネズミ、実は悪の黒幕仁木弾正が化けたもの。この仁木弾正を演じるのが、市川海老蔵です。

海老蔵さん、この場面では一言もしゃべらないのに、とにかくものすごいオーラ[ぴかぴか(新しい)]
最後に睨みの見得を切って退場するんですが、この見得がスゴイ[exclamation]
歌舞伎の見得とは、首をぐるっと回して、目を大きく見開いて、静止する決めのポーズのこと。歌舞伎の所作の中でも一番の見どころで、歌舞伎=見得と言っても良い位の演技。
演目の中の一番注目してほしい場面や役者さんがやる演技です。
今までにテレビなどでは見たことがあったけど、実際に観てみると、鳥肌立ちました[ひらめき]
寄り目のように見えますが、実は、片方の目だけが寄っていて、もう片方は違う方向を見ているそうです。両方が寄り目になるのとは違った何とも言えない表情になるんですね。
そしてこの睨みは、誰でもやっていい訳ではなく、特別に許された役者さんにしか出来ないそうです。
海老蔵さんの屋号は成田屋ですが、成田屋は由緒ある名門で主役を張ることが出来る家柄です。つまり見得を切る役どころが多いということなので、海老蔵さんの目も大きいですよね。ネットで見た記事では、奥様の小林麻央さんと結婚する前は、海老蔵さん、けっこう浮名を流していたのは有名な話ですが、お付き合いしていた女優さんと結婚しなかったのは目が大きくなかったから、ということだとか。麻央さんは大きなクリっとした目なので、お子さんの勸玄くんも大きな目ですよね。ウソみたいな話ですが、海老蔵さんの見得のすごさを実際に観ると、本当にそれも理由の一つなのかもと思ったのでした。
ちなみに、海老蔵さんの家柄は『荒事』(荒々しく豪快な演技のこと)を始めて演じた初代市川團十郎の家系で、歌舞伎の花形ともいえる『荒事』を代々得意としている家柄です。
『十八番(おはこ)』という言葉を生み出した家系でもあるそうです。十八番とは、今では得意なものという意味で使いますが、最初は歌舞伎の演目の中で人気の高いよく上演する18演目の演目のことを言ったそうです。

二幕目『対決』、鶴千代側と仁木弾正側の言い分を評定する問注所でのやり取り。
ここでは、当初仁木弾正の一派である山名宗全が吟味するのですが、当然敵側なので、鶴千代側が差し出した悪事の証拠である密書をことごとく否定していきます。そしてとうとう仁木弾正には悪事の疑いがないと言い渡した時に、細川勝元が登場。細川勝元は山名宗全と同等の位なので、面と向かって山名宗全を紛糾することなく、仁木弾正の悪事を暴いていきます。
細川勝元が仁木弾正に対し巧妙な質問をして、悪事を暴いていく様子が見どころ。

大詰『刃傷』、悪事が露見した仁木弾正が、問注所を出たところで、鶴千代側の一派に斬りかかろうとする場面。海老蔵さんの立廻りと討ち取られて壮絶な最期を遂げるところが見どころ。
歌舞伎の立廻りにはいろいろな型があります。見た目に臨場感が溢れるように動きが計算されていて、江戸時代から築かれたものです。
そして、仁木弾正の壮絶な最期、海老蔵さんの見得がすごかった~[ぴかぴか(新しい)]
ほんとうに華があります。

3つ目の演目は、『四変化弥生の花浅草祭』
お芝居ではなくて、長唄や三味線の演奏に合わせて踊る舞踊です。4つの場面があり、それぞれにあらすじがあってお芝居風にはなっていますが、基本はセリフは喋りらずに踊り続けます。
場面が変わる度に2人の役者さんが衣装を早変わりして踊り続けます。
最後の『石橋(しゃっきょう)』では、見事な連獅子の踊り。獅子の長い毛を前後左右に振り回して踊る様は圧巻です。
この2人の役者さんは、尾上松緑と坂東亀蔵です。
歌舞伎って、お芝居だけではなく舞踊もあるんですね。知らなかったけど、最後の連獅子の踊りなどは、これまでにもテレビで見たことがありました。

初めて歌舞伎を観終わっての感想は・・・面白い[exclamation] また観たい[exclamation]
時代物が好きというわけではないけど、歌舞伎独特の演技や所作に惹きこまれ、4時間近い上演もあっという間でした。
それにやっぱり、海老蔵さんに圧倒されました。
海老蔵さんのことは、特に好きでも嫌いでもなかったけど、最近は麻央さんのことがあるので、時々ブログを観たりしていました。
が、歌舞伎以外の所で見る海老蔵さんとは全く違う海老蔵さんを見て、むちゃくちゃかっこいいではないか~[ぴかぴか(新しい)]と。たくさんいる歌舞伎役者さんの中でも、飛びぬけている気がしました。
すっかり海老蔵さんのファンになってしまいました。

ということで、7月、再び歌舞伎座へ行く予定。7月は海老蔵さんと中村獅童さんの共演予定だったところ、獅童さんががん治療を行うために急きょ演目が変更されました。つい先日ニュースになっていましたよね。そして変更後に共演するのが市川中車さん。俳優の香川照之さんです。香川照之さんは歌舞伎役者さんの実子でありながら、幼い時に両親が離婚したため歌舞伎界からは疎遠になっていたところ、6年ほど前に歌舞伎の世界に入られました。俳優としての演技力は定評がある方なので、どんな歌舞伎を見せてくれるのか楽しみです。
海老蔵さんの連獅子もあるようなので、ぜったい観たい[exclamation]

8月には私の勤めている会社と同じビルにある中日劇場で、海老蔵さんと寺島しのぶさんが共演する六本木歌舞伎が上演されます。私の部下の女性たちの中にも歌舞伎に興味を持っている人が二人いて、中日劇場に海老蔵さんが来ることを伝えると『私も行きたいです~』と。
先行販売には間に合わなかったけど今日が一般発売日だったので、朝からネット予約頑張りました。1週間ほどの上演期間のうち土曜日昼の部二階席をなんとか予約出来ました。が、もうちょっと遅ければ完売のようでした。
ちなみに、去年も中日劇場に海老蔵さんが来ていて会社の部下の女性も観に行ったそうですが、私自身はその時は全く関心がなくスルーでした。。。

話は5月の歌舞伎座に戻ります。
終演後の歌舞伎座。
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ライトアップされてキレイ。

その後秋葉原のドーミーインへ。
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部屋に入ってビックリ。とてもコンパクトなんですが、自分の部屋みたいに妙にくつろげる空間でした。畳敷きだし。
ドーミーインと言えば、大浴場と露天風呂が人気のホテル。日曜日なのでそれほどの混雑もなく、露天風呂を楽しむことが出来ました。
夜泣きそばのサービスも人気の一つ。終演が21時を過ぎていてご飯を食べられなかったので、この夜泣きそばはありがたかったです。
朝食も、和食と洋食から選べるんですが、メインの定食の他にサラダバーなどもあって、かなり充実していました。
東京での定宿の一つになりそうです。



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