新橋演舞場 初春歌舞伎公演2019 [歌舞伎!!]
今年最初の歌舞伎公演は、やっぱり新橋演舞場の海老さまからスタートです。
『連獅子』いつ観ても興奮します。
まずは、昼の部から。
後援会でチケットを手配してもらったんですが、なんと最前列24番 ほぼど真ん中の席で、オペラグラスなしでも海老さまの汗が見えた~
しかも。あの階段はなんじゃ?と思っていたら。。。 客席後方から海老さまが登場する演目があるんですが、私の真横を海老さまが~ その距離、30センチ。ほんの1秒程度の瞬間でしたが、あまりの興奮に卒倒しそうでした(^^;
海老さまの匂いも。。。ウフフ お化粧の匂い? お香のような匂いがしましたよん。
最初の演目は『義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)鳥居前』
佐藤忠信実は源九郎狐を中村獅童丈、静御前を大谷廣松丈が勤めます。
この演目を観るのは昨年10月御園座での尾上松緑丈&尾上右近丈に続いての2回目。同じ演目でも演じる俳優さんが違うとやっぱり印象が変わりますね~
前回は2階席で花道が見え辛く引っ込みの狐六方が観られませんでしたが、今回はばっちり。獅童丈の狐六方、カッコ良かったです
廣松丈は、昨年10月大阪松竹座の記事にも書きましたが、女方と立役とのギャップがすごくていつも感心するんですが、今回も。女方と立役、どちらも素敵に演じることが出来る俳優さんは少ないので、極めて行ってほしいですね~
二つ目の演目『極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)「公平法問諍」』河竹黙阿弥作。
待ってました 海老さまと勸玄くんの登場です。
お話の内容は、昨年10月大阪松竹座で観た海老さまの『め組の喧嘩』に似てます。め組の喧嘩は鳶と力士の対立、このお話は町奴と旗本奴の対立。どちらもいなせなリーダーが信念を持って敵に立ち向かう・・・というところがカッコイイ。
やっぱりカッコいいリーダーは、海老さまがやるとほんとに様になります。
そしてなんといっても一番の眼目は、勸玄くん勤める倅長松との涙の別れのシーン。かんげんくん、三役を勤めた昨年7月と比べても、目を見張るほどの成長ぶり。長い台詞も淀みなくしっかりと大きな声で言っていたし、やはり今回もお客さんの大歓声が収まる間を測って台詞を言うなど、とにかく堂々たるもの。
長台詞の後、上手く言えたことがうれしかったのか、勸玄くん、一瞬ニヤッとしてましたヨ~ 可愛すぎる~
昼の部の切りは『三升曲輪傘売(みますくるわのかさうり)』
眼目は海老さまの手妻芸、傘を体のあちこちから取り出すところ。5メートル位の至近距離から目を皿のようにして見ていたけど、衣装に隠されているはずの傘が全く見えず、ほんとに手品
鮮やかな手妻芸、ほんとにお見事でした。
舞踊ですが、海老さま勤める傘売りは実は石川五右衛門なので、最後は五右衛門らしい幕引きとなるところも面白いです。
続いて夜の部。
お席は1階8列8番。こちらは花道から2つ目の席。一般的に『とちり』の席が良席と言われますが、8列目は『ち』なので、こちらも良いお席を手配していただけたということですね~
夜の部の一つ目の演目は『 鳴神(なるかみ)』 市川團十郎家に伝わる歌舞伎十八番の一つ。
昨年5月の團菊祭『鳴神不動北山櫻』で海老さまの鳴神上人&菊さま(尾上菊之助丈)の雲の絶間姫も観たので、お話しの内容は知っていましたが、とにかく面白い。
海老さま&菊さまのコンビの方が生々しくて面白かったけど、今回の市川右團次丈&中村児太郎丈も素敵でした。
それにしても児太郎丈、最近ますます女に磨きがかかっているようですね~
二つ目は『牡丹花十一代(なとりぐさはなのじゅういちだい)』
海老さま&麗禾ちゃん&勸玄くん、親子三人が初めて歌舞伎座で共演する舞踊です。
麗禾ちゃん、口上もしっかり述べて踊りも上手で、ほんとうにしっかりとしたお姉さんぶりでした。海老さまがブログで書いておられました。『我が家の要は麗禾です』と。麻央さんが亡くなって自分もとても寂しいのに、お父さんが寂しいだろうから自分がお父さんのために出来ることはやろう…と思っているそうです。
今回の襲名発表でお父さんと弟が脚光を浴びている中、『どうして、私だけ違うの?』と不貞腐れてもおかしくない状況ですが、海老さまと麗禾ちゃんの絆が、それだけ深いということなのでしょうね。
三つ目の演目『平家女護島 俊寛(しゅんかん)』近松門左衛門作。
島に流された僧が、恩赦で都へ戻れるチャンスを自ら手放して自分だけ島に残ることを決意し、他の流人たちを見送る・・・という至ってシンプルなお話ですが、ほんとうに悲しい切ないお話でした。
主人公の俊寛、海老さまにとって初役。俊寛が船を見送りながら涙する場面では、私も涙せずには見られませんでした。海老さまの俊寛、圧巻でした。
海老さまがこういうお役を勤めるのは、これまであまり観たことがありません。俊寛といえば中村吉右衛門丈の当たり役ですが、海老さまにとっては新境地のお役ではないでしょうか。
海老さまの舞台は荒事の豪快な役、長兵衛のような鯔背なリーダー役、助六のような華やかでカッコいい役、光の君のような繊細な美しい役・・・どちらかというと見た目にインパクトのあるお役が多いと思うのですが、俊寛のような感情をむき出しに表して魂が揺さぶられる役は、私がこれまで観た中では初めてだったかも。そして、こういう役の方がより海老さまの魅力が表現出来る役ではないのかなぁ~と感じたのでした。
この日のブログでは、 麗禾ちゃんも勸玄くんも『俊寛で泣いた』と言っていたそうですが、私も大泣きでした(^-^)
夜の部の切り『春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)』新歌舞伎十八番の一つ。
海老さまが女方で登場します 海老さまの女方、初めて観ました。元々のお顔立ちが美男子なので、女方もとてもキレイ。しかも女方の衣装で踊る舞踊もとっても新鮮でした。
かと思えば、獅子の精は勇壮、圧巻。ハードな毛振り、凄かったデス。さきほどの美しい小姓と同じ人がやっているなんて、ほんとにビックリ
歌舞伎は、こういう驚きがたくさんちりばめられていて、やっぱり面白いなぁ~と改めて思ったのでした。
今回の公演、海老さまの新しい一面をたくさん発見出来たので、本当に観に来てよかったデス。
幕間のお弁当と自分用のお土産で~す
『連獅子』いつ観ても興奮します。
まずは、昼の部から。
後援会でチケットを手配してもらったんですが、なんと最前列24番 ほぼど真ん中の席で、オペラグラスなしでも海老さまの汗が見えた~
しかも。あの階段はなんじゃ?と思っていたら。。。 客席後方から海老さまが登場する演目があるんですが、私の真横を海老さまが~ その距離、30センチ。ほんの1秒程度の瞬間でしたが、あまりの興奮に卒倒しそうでした(^^;
海老さまの匂いも。。。ウフフ お化粧の匂い? お香のような匂いがしましたよん。
最初の演目は『義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)鳥居前』
佐藤忠信実は源九郎狐を中村獅童丈、静御前を大谷廣松丈が勤めます。
この演目を観るのは昨年10月御園座での尾上松緑丈&尾上右近丈に続いての2回目。同じ演目でも演じる俳優さんが違うとやっぱり印象が変わりますね~
前回は2階席で花道が見え辛く引っ込みの狐六方が観られませんでしたが、今回はばっちり。獅童丈の狐六方、カッコ良かったです
廣松丈は、昨年10月大阪松竹座の記事にも書きましたが、女方と立役とのギャップがすごくていつも感心するんですが、今回も。女方と立役、どちらも素敵に演じることが出来る俳優さんは少ないので、極めて行ってほしいですね~
二つ目の演目『極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)「公平法問諍」』河竹黙阿弥作。
待ってました 海老さまと勸玄くんの登場です。
お話の内容は、昨年10月大阪松竹座で観た海老さまの『め組の喧嘩』に似てます。め組の喧嘩は鳶と力士の対立、このお話は町奴と旗本奴の対立。どちらもいなせなリーダーが信念を持って敵に立ち向かう・・・というところがカッコイイ。
やっぱりカッコいいリーダーは、海老さまがやるとほんとに様になります。
そしてなんといっても一番の眼目は、勸玄くん勤める倅長松との涙の別れのシーン。かんげんくん、三役を勤めた昨年7月と比べても、目を見張るほどの成長ぶり。長い台詞も淀みなくしっかりと大きな声で言っていたし、やはり今回もお客さんの大歓声が収まる間を測って台詞を言うなど、とにかく堂々たるもの。
長台詞の後、上手く言えたことがうれしかったのか、勸玄くん、一瞬ニヤッとしてましたヨ~ 可愛すぎる~
昼の部の切りは『三升曲輪傘売(みますくるわのかさうり)』
眼目は海老さまの手妻芸、傘を体のあちこちから取り出すところ。5メートル位の至近距離から目を皿のようにして見ていたけど、衣装に隠されているはずの傘が全く見えず、ほんとに手品
鮮やかな手妻芸、ほんとにお見事でした。
舞踊ですが、海老さま勤める傘売りは実は石川五右衛門なので、最後は五右衛門らしい幕引きとなるところも面白いです。
続いて夜の部。
お席は1階8列8番。こちらは花道から2つ目の席。一般的に『とちり』の席が良席と言われますが、8列目は『ち』なので、こちらも良いお席を手配していただけたということですね~
夜の部の一つ目の演目は『 鳴神(なるかみ)』 市川團十郎家に伝わる歌舞伎十八番の一つ。
昨年5月の團菊祭『鳴神不動北山櫻』で海老さまの鳴神上人&菊さま(尾上菊之助丈)の雲の絶間姫も観たので、お話しの内容は知っていましたが、とにかく面白い。
海老さま&菊さまのコンビの方が生々しくて面白かったけど、今回の市川右團次丈&中村児太郎丈も素敵でした。
それにしても児太郎丈、最近ますます女に磨きがかかっているようですね~
二つ目は『牡丹花十一代(なとりぐさはなのじゅういちだい)』
海老さま&麗禾ちゃん&勸玄くん、親子三人が初めて歌舞伎座で共演する舞踊です。
麗禾ちゃん、口上もしっかり述べて踊りも上手で、ほんとうにしっかりとしたお姉さんぶりでした。海老さまがブログで書いておられました。『我が家の要は麗禾です』と。麻央さんが亡くなって自分もとても寂しいのに、お父さんが寂しいだろうから自分がお父さんのために出来ることはやろう…と思っているそうです。
今回の襲名発表でお父さんと弟が脚光を浴びている中、『どうして、私だけ違うの?』と不貞腐れてもおかしくない状況ですが、海老さまと麗禾ちゃんの絆が、それだけ深いということなのでしょうね。
三つ目の演目『平家女護島 俊寛(しゅんかん)』近松門左衛門作。
島に流された僧が、恩赦で都へ戻れるチャンスを自ら手放して自分だけ島に残ることを決意し、他の流人たちを見送る・・・という至ってシンプルなお話ですが、ほんとうに悲しい切ないお話でした。
主人公の俊寛、海老さまにとって初役。俊寛が船を見送りながら涙する場面では、私も涙せずには見られませんでした。海老さまの俊寛、圧巻でした。
海老さまがこういうお役を勤めるのは、これまであまり観たことがありません。俊寛といえば中村吉右衛門丈の当たり役ですが、海老さまにとっては新境地のお役ではないでしょうか。
海老さまの舞台は荒事の豪快な役、長兵衛のような鯔背なリーダー役、助六のような華やかでカッコいい役、光の君のような繊細な美しい役・・・どちらかというと見た目にインパクトのあるお役が多いと思うのですが、俊寛のような感情をむき出しに表して魂が揺さぶられる役は、私がこれまで観た中では初めてだったかも。そして、こういう役の方がより海老さまの魅力が表現出来る役ではないのかなぁ~と感じたのでした。
この日のブログでは、 麗禾ちゃんも勸玄くんも『俊寛で泣いた』と言っていたそうですが、私も大泣きでした(^-^)
夜の部の切り『春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)』新歌舞伎十八番の一つ。
海老さまが女方で登場します 海老さまの女方、初めて観ました。元々のお顔立ちが美男子なので、女方もとてもキレイ。しかも女方の衣装で踊る舞踊もとっても新鮮でした。
かと思えば、獅子の精は勇壮、圧巻。ハードな毛振り、凄かったデス。さきほどの美しい小姓と同じ人がやっているなんて、ほんとにビックリ
歌舞伎は、こういう驚きがたくさんちりばめられていて、やっぱり面白いなぁ~と改めて思ったのでした。
今回の公演、海老さまの新しい一面をたくさん発見出来たので、本当に観に来てよかったデス。
幕間のお弁当と自分用のお土産で~す
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