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トップガン・マーヴェリック、観に行ってきました [観ル・聴ク・読ム]

今朝5時頃目が覚めて、今日は何をしようかな~と、なんとなくYahooを観てたら「トップガン・マーヴェリック」の記事が。
「そうだ、今日は、映画館でトップガン・マーヴェリックを観よう[exclamation]

と、気軽にいつでも映画館に行ってる感じに書いていますが、実は、映画館に行くのは20数年ぶり、最後に行ったのがいつで、誰と、何を観たかも全く覚えてません。おひとりさまでの映画館も初めて。
映画は好きな方なので、若い頃はDVD宅配レンタル、今は複数のネット配信に加入して、もっぱら家でお酒を飲みながら観れるので、わざわざ映画館まで行く必要がなかったのでした。

でも、「トップガン・マーヴェリック」に限っては、戦闘機シーンとか、映画館で観る方が迫力満点なことには間違いないと思って。

さっそく、新宿TOHOシネマズに最新設備のIMAXシアターがあるらしいということで、平日昼間なので少し余裕席があったので、どんなもんかと試しに予約。
実際に体験してみると、画像もきれいだし、音響もすごく良くて、臨場感が凄かったです[るんるん]

トップガンといえば・・・ 大学2年の時に映画館で観て、トム・クルーズのファンになりまして。つい最近も久しぶりに前作を観て、若かりし頃のトム・クルーズの格好良さを改めて感じたばかり。

今回のトップガン・マーヴェリックの撮影時、トム・クルーズは55歳位なのに、その格好良さはまったく色褪せていない[ぴかぴか(新しい)]
そしてとにかく何よりも、戦闘機シーンがめちゃくちゃ良かった[exclamation]

劇場のお客さんたち、若い世代よりも50代以上の年齢層が多かったし、おひとりさまも多かったですね。なんたって、36年前、それぞれの青春時代に観た映画の中でも、前作のトップガンは一際忘れられない映画だと思うから。
そんなファンたちを喜ばせてくれるのが、映画の始まるシーンの映像と音楽が、前作と同じだったこと。そこで、もう、涙が・・・ 「デインジャーゾーン」、今も頭の中でループ状態。

ストーリーは分かりやすくてシンプルだけど、とにかくトム・クルーズの格好良さと戦闘機シーンの迫力が凄いので、やっぱりこの映画は大画面の映画館で観るべき[exclamation]




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復活の日 [観ル・聴ク・読ム]

小松左京氏の「復活の日」、今読んでいる最中です。今日中には読み終えそうです。先日NHKのあさイチでコロナ禍を考える本として紹介されていました。
「あれ、確か…?」引越しのたびに本棚の整理をして、今ではかなり厳選した本しか残してない本棚に、ありました、カバーのない文庫本「復活の日」が。10年以上も前に中古品で購入したまま「いつか読むかな?」と手を付けずにいた本が、まさに復活。
アマゾンで見てみると、SF・ホラー部門ではベストセラー1位、全部の本の中でも52位、再入荷は5月2日となっていました。

今のコロナ禍の行く末を想像せずにはいられない、SFとして書かれていたのに、ノンフィクションになりそうな・・・衝撃的な内容でした。この小説が書かれたのは1964年。私が生まれる前、今から56年も前に書かれていたなんて。

詳しい内容は数々の書評やレビューを見ていただくとして、驚いたのは、作品そのものが単なる空想のSFではなくまさしく予言であったこと、そして、小松左京氏の猛勉による生物化学や国際情勢、南極観測や地震学、アマチュア無線といった専門的な知識に裏付けられた説得力のある学術書のような内容であったことでした。
事実、私には到底理解できない文章も満載で、でも刻々と滅亡へ向かっていく人々の群像劇が描かれているので、「え、この先どうなるの?そんなことしたらヤバいんじゃないの?」と先を急く気持ちの方が勝って、分からない文章をとにかく目で追って読み進む、一種のトランス状態。

殺人ウィルスが人類を滅亡させる発端、拡がり方、全世界の機能マヒの様子、終末の誰も生存しない世界にさらに核戦争という人類が生み出した脅威の雨が降り...唯一生き残った人々が協力して再生してく様・・・この一連のストーリーが、実はものすごく腑に落ちたのでした。

それでもまだ、私自身は「やっぱり面白い小説だったな~」と呑気な感想を持つだけ。「そんなこと、現実には起こらないだろう」と。
たぶん、この小説に登場するほとんどの人もそう思っていた。けれどもそうではなかった。最初は質の悪いインフルエンザだと誰もが思っていた。殺人ウィルスの存在を認識せずまま、その瞬間まで普通に、何の疑いもなくこの先も同じように生きていくつもりだった人々が、突然の心臓発作で次々と死んでいく。気が付けば、誰にも弔われることのない行き倒れた死体の山。運転中の突然死によってあちこちで交通事故が起こり、各国の首脳たちは何の手立ても出来ないまま、次々と突っ伏していく。

何よりも恐ろしいのが、この殺人ウィルス蔓延の発端となった人物たちは、自らが行った行為の危険性を全く認識していなかったということ。そして、それらの人々は何人もいて、そのうちの誰もが、殺人ウィルスを拡散させようと企んでいた訳ではなかったにも拘らず、いくつもの不幸な偶然が重なったことによって、人類を滅亡させることになってしまった。

小説を読んでいる者から見ると、彼らのどの行為がダメだったのか一目瞭然。
けれど、殺人ウィルスを開発した研究者は、自ら造り出してしまった脅威のウィルスに対抗するワクチンを、敵対する東側の研究者と共同で開発するために研究所から持ち出した。
それを奪った産業スパイは、別の勢力へ横流すという金儲けを企み、レーダー探知機をかわすために木製の飛行機という手段を使い、一刻でも早く相手の元に届けたい一心で、アルプスを横断することを選択してしまった。誰もその飛行機が墜落し、殺人ウィルスが入った魔法瓶が破壊されるなんてことを想像せずに。
発端となった人々は、自分の利害や思想のままに行動しただけで、誰もその行為が、自らの命を落とすだけでなく、人類滅亡に繋がることを想定していなかった。

このことは、今の世の中、コロナ禍においても、同じことが言えるのではないかと思うと、ぞっとします。
この新型コロナウィルスも、自然発生したものではなく、人為的に組成されたものというニュースもあります。あくまでも今は噂レベルにしか捉えられませんが、「復活の日」に語られている不作為と偶然が、この現実には起こり得ないなどと、誰が断言出来るのでしょうか。

「復活の日」は映画にもなりました。角川映画で映画化されたのは1980年。私は中学生でしたが、関心を持つにはまだ幼くロードショーでは観てないですが、その後TVなどで観た記憶があります。
映画は25億円以上もの製作費が掛けられ、南極大陸[exclamation]や世界各国でのロケや外国の俳優さんたちなど豪華なキャストで製作されて、話題となった映画です。
監督は深作欣二監督、撮影監督は木村大作氏、主人公はまだ若かりし頃の草刈正雄さん・・・

やっぱり映画版も観てみたい~[ひらめき] ということでツタヤレンタルで予約中です。

・・・今、このブログを書いている間に、一本の電話が。5月末の日程で北海道礼文島利尻島ツアー旅行を申し込んでいた旅行会社の方からでした。宿泊ホテルが休業するとの連絡があり、ツアーが中止になったとのこと。。。
北海道へは何度か行っているけど、礼文島と利尻島にぜひ行ってみたくて。礼文島は高山植物の宝庫で、5月末から8月位がシーズン。申し込んでいたツアーは、5月下旬から6月中旬までしか咲かない希少種の「レブンアツモリソウ」を見るツアーでした。

5月末なのでもう少し様子を見てからキャンセルするか決めようと思っていた矢先。「残念です…こちらの方もキャンセルするかどうか迷っていたところです」と伝えると、電話口の担当者さんも本当に無念そうに「レブンアツモリソウは本当に可愛らしいので、是非来年…」「はい、来年楽しみにしています」と。お互いちょっと涙ぐみそうなやり取りで、電話を切ったのでした。

北海道の遥か島々にまで、コロナの影響があるなんて。たぶん島外から人が来ることを自粛してもらうための休業なんだと思います。残念ですが、来年は「昨年は大変でしたね~」と笑って訪れる日が来るのを祈りたいと思います。


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出口のない海、ふたたび [観ル・聴ク・読ム]

今から10年と5ヶ月前に観たDVDを、今日、観ました。
それは『出口のない海』。私の好きな作家横山秀夫さん原作、そして海老蔵さん主演の映画で~す。

10年前、この映画のDVDを観て、とにかく何かを感じて、このブログに何かを書いた記憶はありました。DVDをもう一度観ることにしたのは、やっぱり自分の中の海老蔵さんのウェイトが高くなったから。

結論から言って、やっぱり何度見ても泣ける映画です。

10年前にこの映画で初めて『人間魚雷 回天』のことを知って、その後広島勤務時代に呉の大和ミュージアムに行ったんですが、そこに展示されている『回天』を観て、とても感慨深くなったのでした。

出撃するために複雑な操作方法を学んで、死ぬ覚悟も決めて、もう思い残すことはないと極限の精神状態まで自分を制したのにもかかわらず、整備不良のために出撃出来ず。訓練でも失敗して、その操作手順の複雑さを呪い、叫んだ主人公。でも晴れて実践の場に出て、仲間の死を見送り、いざ自分の番だと覚悟を決めたのに、自分の乗り込んだ回天は動かなかった。
基地に戻って、『死にぞこない』と言われる状況を制して臨んだ訓練。
回天の操作は複雑、しかも少しの操作ミスが命を左右する。上手く失敗すれば船首を上げて浮上出来るけど、下手に失敗すれば、船首は海底に突っ込む。もちろん、その先はない。

せっかく実戦で生き延びた主人公が、最期には、訓練で船首を海底に突っ込み、自力浮上が出来ないまま事切れる...
おりしもそれは終戦と同じ日。。。

終戦後に襲った台風で、海底に突き刺さった回天が浮上して、GHQの将兵が見守る中、主人公が発見される・・・・

主人公は六大学野球のピッチャーとして名を上げていた。将来プロ野球選手になるかもしれなかった。恋人もいた。父も、母も、妹もいた。

とても悲しいお話だった。
10年前に感じたことと、やはり同じことを感じたのでした。

海老蔵さん、映画初出演だったということもあったし、まだ若かったので、今のような熟成した迫力は感じられず初々しいところが目立った演技だったけど、とても良かったです。
でもそれ以上に、やはりお話が良かった。

色々なことを感じる映画です。



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アートアクアリウムに行ってきました [観ル・聴ク・読ム]

この土日、歌舞伎を観るために東京に行ってきました。

土曜日のお昼に名古屋を出発して夜の部、1泊して日曜日に昼の部、そのまま名古屋へ戻るという予定でしたが、前日TVで日本橋でアートアクアリウムをやっていることを知り、急遽早めの新幹線に乗り、歌舞伎座の前に日本橋に行ってきました。

アートアクアリウムは前々から気になっていながら、名古屋や大阪でやっていた時には見逃してしまっていたので、ここは是非!!ということで。

ただ、あまりの人の多さに、ゆっくり鑑賞することが出来なかったので残念でした(^^;
開催日翌日の土曜日だし、入場までに30~1時間ほど並ばなければならない・・・ということは想定内だったけど、中に入ってからも人が多すぎて。押し合いへし合いみたいな。写真を撮るにも順番待ちをしている人が多いので、サッと撮って次の人に場所を譲る・・・の繰り返しで、ゆっくりと楽しむことが出来ませんでした。

しかも、意外と会場が狭い[あせあせ(飛び散る汗)] 人気が出てこれだけたくさんの人が来るのだから、もうちょっと広いスペースでもいいんじゃないかと思うんですが。
逆に、入場料が1000円と安かったのが意外でした。

それでは苦労して撮った金魚ちゃんたちの写真をどうぞ。
入口を入ると、美しい陶器やガラスの大鉢に珍しい金魚ちゃんたちが。
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ひときわ目を引く大きな水槽の中には無数の金魚ちゃん。色んな色にライトアップされてキレイです。
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会場はこんなかんじ。たくさんの人ですごいことになってます。
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階段式になっている最上階には、メインの大水槽が。
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他にも趣向を凝らした展示が続きます。
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金魚ちゃん以外のお魚さんもいますヨ。

水槽の中からライトアップ。出目金ちゃんのシルエットがステキ。
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映像と水槽が合体。
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最後の展示は、大きな水槽の玉手箱と水墨画をイメージした展示。神秘的。
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とても素敵なアートアクアリウムでした[ぴかぴか(新しい)]

メガバンク最終決戦 [観ル・聴ク・読ム]

桔平さん、カッコよすぎて、涙が出てきちゃいました~~[たらーっ(汗)]
カッコよすぎて涙が出るなんて経験、半世紀にわたる人生の中で初めての経験。

椎名桔平さんのファン歴は『Sweet Season』以来ほぼ20年になります。桔平さんが出ている映画、TVドラマ、舞台・・・主演作品はもちろん、端役で出ているものもほとんど観ています。
どの作品の役も素敵ですが、今回の『メガバンク最終決戦』の役はベスト3にランクインです[ぴかぴか(新しい)]

1『Sweet Season』五嶋明良
2『メガバンク最終決戦』桂光義
3『刑事のまなざし』夏目信人

ただ、ファンを名乗るのは怒られそうなほどに桔平さん情報をリアルタイムで追いかけていないので、このドラマがWOWOWで放送されたのが昨年2月、DVD発売されたのが9月だったにもかかわらず、実際に観たのが今週・・・

そして、桔平さんのインスタグラムを見つけたのは、今日[exclamation]

遅まきながら、大興奮中の私なのでした[わーい(嬉しい顔)]

桔平さんのどこが好きなのか・・・?
一言では語り尽せない・・・というよりも、『恋』しているんだと思います。自分にとって現実世界の人ではなくて『遠くから見守っている』感覚だけど、それがファンていうものなんだと。
観ているだけで幸せな気分になれるんです。

さて、この『メガバンク最終決戦』、桔平さんのカッコよさが半端なく際立っていただけではなくて、ドラマ自体がとても面白かったのと、忘れかけていた過去の出来事を懐かしくそして切なく思い出させてくれるドラマでした。

銀行の合併にまつわる実情や銀行の破たん事件にスポットを当てたドラマは、たぶん他にはあまりないと思います。私は銀行員ではないですが、このドラマに出てきた過去の銀行破たん事件には、少なくとも現実に影響を受けた一人です。

その事件で銀行が破たんした影響で、当時私が勤めていた会社も倒産してしまったのでした。
倒産といっても色々なケースがあって、倒産=路頭に迷うということはなく、ほぼすべての社員は当時の待遇を維持したまま今の会社に受け継がれたので、生活に大きな変化はなかったのですが。
あ、大きな影響があったのを思い出しました。当時の持ち株会で200万円ほど積み立てていた自社株が、1円に!!文字通り紙切れになった証券証書、今でも持ってます。

その後は、外資系ファンドから経営陣が送り込まれて、社員の役職名が横文字になったり[exclamation](確か私は、アソシエイトマネージャーだった??) かと思えば、その外資系ファンドから買った今の親銀行の影響を受けて、名実ともに完全に銀行の子会社になり、上司や本部スタッフに銀行出身者が増えたり。
今では銀行グループ全体の純利益の約7%を稼ぎ出す会社になり、結果的には良い方向に進んだのだと思うんですが、その間には色々なことがあったなぁ~と。

それから、私自身はバブル時代から融資の仕事をしていて、色々な銀行員と仕事上の接点がありましたが、バブルが崩壊して多くの銀行が倒産して、別の銀行が吸収合併するという出来事が頻繁に起こり、仕事上で知り合った銀行員の方がその波に飲み込まれていった…ということをみてきました。
私と出身校が同じでよく気にかけてくれた方が、詳しいことは分かりませんが、倒産吸収合併後に自ら命を絶たれたこともありました。

このドラマでは合併した銀行の中で出身銀行で差別がある・・・ということや、1度だけでなく2度3度と破たんを経験した銀行員の家族の悲劇が描かれていました。銀行に縁のない人から見ると『次から次へと銀行の名前が変わるのね~』くらいにしか思っていませんでしたが、実際にそれを経験した人や家族は、ほんとうに地獄だったのでしょう。
そこで働いている人たちは、日々自分の仕事をコツコツと頑張ってきたのに、外交政策のための政治家や官僚の都合、保身に走る銀行経営陣の都合、利益だけを追求するファンドの都合・・・そういうところで自分たちの運命が左右されていたなんて。

このドラマのレビューを見ると、劇画のようだという意見がたくさんありました。それほど現実にはあり得ないドラマの世界だと思う人が多いということなんでしょうが、実際にもこういうことがあったんだろうなと私は思いました。私の会社が影響を受けたとある銀行の破たん事件も、実際の内情について真相は明らかになってません。色々な事情が絡み合い複雑すぎたのと、誰が得をして損をしたのかがはっきり分からない事件なので、うやむやにさせられて忘れ去られた事件でした。
その複雑な思惑の一端をこのドラマで知ることが出来たという感じです。原作者が元ファンドマネージャーで、当時の実情をよく知っているサイドの方なので、とても説得力がありました。

ただ、『長期国債の暴落が銀行破たんを招く』ことの意味が分からない人もいるなど、ドラマの内容を理解するにはある程度の金融知識が必要なので、分からない人にはつまらないと思えたかも。

レビューの中にも『国債が暴落しても、売らずに長期保有すれば問題ないのでは?』という意見がありましたが、これは間違いです。ドラマではこのところが第一の焦点となっていました。暴落した国債の損金処理を今年度は特別にしなくても良いという金融庁通達を一旦は取り付けたものの、金融庁長官のある思惑で撤回されて・・・というところ。確かに国債を今すぐ売却せずに保有し続ければ、今は売却損は出ません。個人であればそれで正解です。が、法人会計というよりも銀行会計では、年度ごとの決算で保有している株式や債券の評価損を計上しなければなりません。評価損が大きいということは資産が目減りするため、債務超過(負債が資産を上回ること)となる可能性があるということです。正確には債務超過=倒産ではないのですが、債務超過の状態は決して健全とは言えず、何かのきっかけで破たん(倒産)しやすい状態と言えます。例えば、債務超過を理由に新たな融資が受けられず、資金繰りに窮するなど。。。なので、債務超過という状態になることは、銀行にとっては大問題なのです。
またバーゼル規制といって、銀行の健全性を維持するための国際的なルールに基づいて、リスク資産(投資や融資)に対する自己資本比率(流動性の高い普通株や内部留保)の基準が定められています。国内外の銀行はこの基準をクリアするための経営方針が取られています。国債の評価方法については色々な攻防がなされているようですが、このバーゼル3をクリアできない事態になっても、銀行にとっては大問題です。

こういったことを知っているのと知らないのとでは、同じドラマを見て受ける感想も変わってくるのかもしれません。
でも、こういう背景を知らなくても楽しめるのが、役者さんたちの演技です。
主役の桔平さんはもちろんですが、桐谷健太さんや石橋凌さんたちの演技もスゴイ。難しいテーマを扱っているにもかかわらず、グイグイ惹きこまれるのは役者さんたちの白熱した演技のお陰だと思います。

ということで、とてもお勧めな作品ですので、是非観てみてください[ひらめき]


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ヒラリー・ハーン リサイタル [観ル・聴ク・読ム]

さっき、ヒラリー・ハーンのリサイタルに行ってきました!

プログラムは
Ⅰ.モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ト長調K.379
Ⅱ.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番ハ長調BWV1005
Ⅲ.アントン・ガルシア・アブリル:無伴奏ヴァイオリンのための6つのパルティータより第2曲「無限の広がり」、第3曲「愛」
Ⅳ.アーロン・コープランド:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
Ⅴ.ティナ・デヴィットソン:地上の青い曲線
アンコールⅠ.佐藤聰明:微風
アンコールⅡ.マーク・アントニー・タネジ:ヒラリーのホーダウン
アンコールⅢ.マックス・リヒター:慰撫Mercy

というラインナップです。

モーツァルトは聴くのはもっぱらコンチェルトばかりなので、ソナタはあまり聴き馴染みがない曲で・・・ちょっと寝そうでした(^_^;)
でも、バッハの無伴奏は、さすが~[ぴかぴか(新しい)] 惹き込まれました。圧巻です。
演奏技術はもちろんのこと、音色がとても美しい。

その他の曲は、ほぼ初めて聴いた曲ばかり。
現代作曲家の曲というと、古典と比べてちょっと奇抜な曲が多いという印象がありますが、今日の曲は奇抜さはなくて、美しい旋律の曲が多かったです。

5番目のプログラムとアンコール曲3曲は『27の小品・ヒラリー・ハーン・アンコール』の中から。
ヒラリー・ハーンが現代の作曲家26人に自ら委嘱して作曲した曲と公募で選ばられた1曲からなるアンコール曲集です。
実は、このCDを持っているんですが・・・今までに1回しか聴いたことがありませんでした~

が、先ほどのリサイタルで聴いて、本当にきれいな曲ばかりでとても良かったので、今このアルバムを聴きながら書いてます。

ヒラリー・ハーンのアルバムはいくつか持っていますが、実はあまり積極的に聴いてませんでした。
私が良く知っているメジャーな曲は、だいたいとてもテンポが速いのです。
『ヒラリー・ハーン=むちゃくちゃアップテンポ』と。
自分でも弾いたことのあるバッハのコンチェルト1番、2番とか、ドッペルとか、あまりにも自分のテンポから掛け離れた速いテンポなので、居心地が悪いというか。
・・・私のテンポが遅すぎるって(^_^;)

ところが。今日の演奏曲はどれも心地の良いテンポで、私のヒラリー・ハーンに対する印象が全然変わりました。
とにかく、音色が美しいです。
特に低音、G線、D線の音色がとても深みがあって温かい音色で、ほんとにうっとりしてしまいました。

最新アルバムは、モーツァルトのコンチェルト第5番[るんるん] なんと、私にとっては正に旬の曲。
CDの購入者にはサイン会の特典があるので、是非5番を買って、ヒラリーに『今、私もこの曲をレッスンしています』と言いたい[exclamation]と思ったけど、CD売場はものすごい人。
けっきょく、サイン会はあきらめました。。。

今日のヒラリーは、花柄の可愛らしいドレスで、とても華やかでした。
2階席だったのでお顔ははっきりと見えなかったけど、可愛い雰囲気は充分伝わってきました。

次の来日の際も、是非聴きに行きたいです。

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1年ぶりのつるべ寄席 [観ル・聴ク・読ム]

12月5日レッスンの後、大阪支店時代の後輩と、つるべさんの寄席に行ってきました。
ちょうど1年前に初めて誘ってもらって行ったんですが、今回もとても楽しい寄席でした。

つるべさんの他に4人の若手落語家が出演。
三遊亭とむ、笑福亭べ瓶、古今亭文菊、林家花丸のみなさんです。
どの噺家さんも面白くて、大笑い。
落語って、ギャグをいう訳でもなく、ただ面白い話をする。その話術に惹き込まれて、話の続きが聴きたくなる。心地良い、ワクワク感です。

今回はなんと1列目~[ひらめき] 端っこの席だったけど、それでも噺家さんの表情がばっちり見える席だったので、話の内容だけでなく表情や所作も良く見えて、楽しさ倍増でした[るんるん]

つるべさんは最後の出演。
タモリさん原案の新作創作落語、『山名屋浦里』を披露。
数日前にヤフーの記事で、つるべさんのこの新作創作落語のことを読んでいたので、この話を聴くことが出来てラッキーでした。
笑っていいともが最終回を迎えた時に、つるべさんがこの新作落語を今度発表すると言ってたそうです。

吉原の花魁のお話ですが、このお話には笑いがありません。笑いではなく、気持ちが暖かくなる良いお話なのです。人情話です。
落語って、笑いがあって、オチがあって・・・と思っていたけど、そればっかりじゃないんですね。
面白い話も人情話も共通しているのは、『話に惹き込まれる』『話の続きを聴きたくなる』ってことでしょうか。

このお話はまだまだ進化するそうですヨ。

この寄席では昨年と同様、ヤマキのおみやげも頂けました。白だしと麺つゆ。ありがたや。。。
そして、これまた昨年と同様、大阪支店時代のもう一人の後輩にも会いました。
やっぱり、リピーターが多いってことですね~

寄席の後は梅田に出て、遅い晩ごはん・・・じゃなくって飲み会[ビール]

この日は遅くなっても良いように、というか、ガッツリ飲めるようにお泊り。
1年ぶりに、彼女といろいろ話が出来ました。

実は1年前に会って以降、彼女は心の病気で会社をしばらくお休みしていたのでした。今は職場復帰して、リハビリ中です。
久しぶりに会った瞬間は、彼女の顔がとても痩せていてびっくりしましたが、話をしてみると、病気だったことが分からないほどに、以前の彼女と変わっていないことに安心しました。
無理せず、力を抜いて過ごしてほしいものです。

つるべ寄席で笑って、飲み会で笑って。楽しい1日でした。

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パールマンのリサイタルに行ってきましたよん [観ル・聴ク・読ム]

パールマンのリサイタルに行ってきました。
今回で2回目です。

愛知県芸術劇場コンサートホール、席は2階席の1列目でした。ほぼ満席。
年配のおじさまおばさまが多い中、小・中高生の姿もちらほら。チケット代はS席で15,000円とお高いにもかかわらず、未成年でも聴きに行けるなんて、幸せですね~

今回のプログラムは知っている曲と知らない曲の半々といったところ。
メインプログラムは、ベートーベンのスプリングソナタ。
パールマン演奏のCDも持っていて、よく聴いているけど、やっぱり生で、目の前で演奏しているのを聴けて、とても興奮しました。
この曲は、いつか挑戦してみたいので、曲を聴くというよりもボーイングの動きばかり観てました。
パールマンは、足に障害があって車椅子に乗っておられるので、当然演奏も座ったままです。通常、オケも座ったままで演奏することが多いのですが、ソロで演奏する時は、やぱり立って演奏する人の方が多いですよね。立って演奏する方がリズムが取りやすく、感情表現も体で表しやすい気がします。
なので、座って弾くのは難しいだろうなぁ~と思うのですが、パールマンはまったくそんな難しさを感じさせない演奏。
動きの激しい曲でも、ボーイングには無駄な動きが一切なくて、右腕の動きがとても小さいことに驚きでした。私など、『腕の動きが大きすぎる!』と、先生によく注意されます(^_^;) 
次のフレーズに移る時、何にも考えずに無駄に弓を運んでしまいます。パールマンの右手の動きを見て、とても勉強になりました。

今回の日本ツアーは、パールマン生誕70年の記念ツアーとのこと。
70歳でも、まったく演奏技術は衰えていないようです。

スポーツや資格の勉強などは、加齢とともに衰えていくことの方が多いですが、音楽はそうではないようです。加齢ということは、その分練習量が増えるということ。練習した時間が長ければ長いほど、良い演奏になるってことです。
音楽って、年をとっても長く続けられるんだなぁ~と思いながら、聴いてました。

次に日本で演奏会があるのは何年後か分からないけど・・・まだまだ現役で頑張ってほしいですね。

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ばしゃ馬さんとビッグマウス [観ル・聴ク・読ム]

今日観たDVDのタイトル。
麻生久美子さんと関ジャニ∞の安田章大さん主演の映画です。

物語は、シナリオライター目指してコンクールに何度も挑戦している34歳の女性と、同じシナリオライターを目指しつつもなかなか作品を書けない男の子の話。
麻生さんの役は、シナリオライターの学校に生真面目に通い、色々なコンクールへも出品し続けているけど、一度も賞を取ったことがない。
十数年前シナリオ学校で一緒だった人はすでに売れっ子の脚本家になっていて、ある日ばったり制作会社で出会って『久しぶり~』と声を掛けたのに、先方は麻生さんの名前すら覚えていなかったり。
学校で一緒だった仲間も、いつの間にか認められて映画の仕事をしていたり、自分が今後の進路を決める思いで応募したコンクールで、大賞を取ったのが彼女だったり。

『夢を叶えるのはほんの一握りの人だけで、自分はそちら側の人じゃないと気が付いた。でも、夢をあきらめるのも、、こんなに大変なことだとは思わなかった』と。

一生懸命頑張ってみたけど、夢をあきらめざるを得なかった主人公の葛藤を描いた物語。

なんでこの映画のことを書こうと思ったのかというと、シナリオライターを目指す普通の人、が主人公だったから。

私も、何年か前にシナリオライター目指して、学校に通ってたことあったからねー
1年半くらい通って、本格的に1作品を書いたことはなかったけど、20枚シナリオの課題は何十本か書いた。
20枚というのは、原稿用紙20枚、映像にすると約10分間の長さのもの。
テーマはいろいろ。
競艇選手の話や、上司と部下の淡い恋話、産業スパイの話、番頭が奉公先を裏切る話・・・などなど、いろいろ書いたなぁ~

コンクールにも挑戦。作品のコンクールではなくて、シナリオ学校とBSフジ主催の企画書コンクールでは、当時話題になっていた個人情報をテーマに企画書にまとめて、1次予選で170人中の19人の中に選ばれたことも!
本業の仕事柄、一般の人にあまり馴染みのない世界のことも知っているので、作品に活かせるのではないかと思ったこともありました。
もしかしたら、頑張って続けていたら…なんて、今でも時々思ったり。

この映画の中で、シナリオ学校の様子も描かれていて、超リアルでした。お互いの作品を発表して、感想を言い合う場面とか。
シナリオライターになりたくて学校に通っている人は何百人もいるけど、実際に脚本家になれるのはほんの一握り。
いつ、あきらめるかって、ほんとにリアルな話だなーと思って観てました。

私の場合は、金貸しという本業があって、本気でシナリオライターになりたいと思っていた訳ではなかった。作家になりたいというのが、子供の頃からの夢だったので、そのための手段の一つと思って勉強し始めた。実際ドラマや映画は好きで、未だにただ観るだけでなく、脚本が面白いかどうかというのが一つの基準になって、そういう目線で観てます。

でも、この作品を観て、本気でシナリオライターになりたいと思っている人にとっては、ほんとうにリアルで辛い映画だな~と思いました。

映画そのものは、もしかしたらシナリオライターに興味のない人からすれば、あんまり良く分かんない映画だったかもしれないけど、ト書きの原稿用紙が出てきたり、なかなかに考えさせられた映画だったので、感想を書いてみました。







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池井戸潤さん、やっぱり来たね! [観ル・聴ク・読ム]

巷で大注目のドラマ、『半沢直樹』。やっぱり、スルーする訳にはいかないでしょう~
原作本『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』が、とうとう文庫本週間売上のツートップになったとか。

池井戸潤さんの作品、既にほとんど読み終えている私としては、『気づくの遅いよ、みんな!』って感じなんですが、それでも好きな作家さんの本がこれだけ世間に認められるということは、とてもうれしいです。

池井戸さんの作品を読むきっかけになったのは、WOWOWのドラマ『空飛ぶタイヤ』を観て。

企業や銀行を裏側からも描写していて、気骨ある技術者とか規格外のバンカーがどん底に落ちながらも、信念を持って突き進んで成功を掴む…といった作品が多いです。

主役がとにかく、カッコいい。
ほとんど必ずと言っていいほど、主役の前に立ちはだかる敵がいて、その敵との攻防も面白いし、そして最後には主役が勝つという勧善懲悪の作りになっているので、読み終わった後スカッとするのです。

しかもその敵たちも完璧な悪人ではなく、敵は敵なりのやむを得ない事情とかがあって、ちょっと敵に同情してしまうような描写もしっかりされているので、『スカッとするけど、ちょっと切ないよね』って感じの読後になります。
それが、単なるヒーローものではなく、実はどこにでもあり得そうな人間関係を投影しているところが、感情移入出来る大きな要素となっている気がします。
まさに、ドラマ『半沢直樹』もそうです。

企業モノなので、その業界の人から見るとディテールに違和感を覚えることもたくさんあると思いますが、業界を知らない人にもわかりやすい典型的な描写をすることで、万人に受け入れられているのだと思うし、知っている人は知っている人で突っ込みながら読むもの一考かと。

『オレたち~』は3年位前に読みました。
原作のタイトル通り、私も実はバブル入社組。
ドラマの方では、あまりバブルには触れていないようですが、ある最近の雑誌の記事では、バブル入社組は今、企業の中では困ったチャンの世代だとか…
でも、この半沢さんのおかげで、『バブル組も捨てたもんじゃない!』と見直されればいいなと。

それから個人的には、ドラマの中で『融資課長として、こんな案件をやっていいのか~!!』と、半沢さんが支店長や本部から詰められる場面では、思わず耳をふさいでしまっておりました(^_^;)
でも、しっかりフォローしてくれる部下がいて、『あんなふうに、部下からフォローしてもらえるような課長にならなきゃな~』とも。

原作も面白いのは確かですが、ドラマの方はよく知った大阪の街がたくさん映って、突っ込みどころも満載だけど、とにかく実生活とのリンクばっちり。それ以上にジェットコースター並みのドラマの展開に目が離せません。

でももう1つ書いとかなあかんのは、ドラマ『七つの会議』。
こっちのドラマの方が、池井戸さんの作品の真髄といった感じで、むちゃくちゃ見応えありました。

余談だけど、うちの会社も最近TV会議ブームとなりまして、とにかく会議が多い!!
支店内での会議も2つの事業部を兼任しているので、2倍。
本部とのTV会議も、異常に多いです。
本部は自分たちの部署だけのことだけど、支店は本部のいろんな部署との会議があるのですよ。
新任支店長が、『会議、多過ぎ!!』と嘆いていたので、
『私、アウトルックの予定表、会議に色を付けてるんですよ。どれだけ多いか一目でわかります』と言うと、後日同じようにやってみた支店長、絶句してました…

ドラマ『七つの会議』に話を戻すと、
会社の業績を上げ、社員のモチベーションを上げるための会議のはずが、会社存亡の危機を招くような隠ぺい工作が行われたことの矛盾、
会議で詰められることによって追い詰められ、数字を上げるために犯してはいけない道を歩まざるを得なかった営業マンの悲哀、
そういった問題提起が込められたタイトルだなぁ~と感心したのでした。
原作はまだ読んでないので、さっそく注文しました。






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ヒラリー・ハーンに泣かされて [観ル・聴ク・読ム]

さっき、ヒラリー・ハーンの演奏会に行ってきました~!!

やっぱり、世界のトップを行く演奏家ですねぇ~
ほんとにすばらしかった、の一言。

プログラムは、
モーツアルト:ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調K302
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番シャコンヌ
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調
そして、ヒラリー・ハーンが世界中の作曲家に委嘱した27の小品から6曲。

中でも圧巻だったのは、やっぱり『シャコンヌ』。

ヒラリー・ハーンの演奏は、バッハのコンチェルト1番、2番、2つのヴァイオリンのためのコンチェルトが入ったCDやYouTubeで観たモーツアルトの第3番などをよく聴くんだけど、とにかくアップテンポ。
他の演奏家と比べて軽く1.3倍位の速いテンポなので、『ヒラリー・ハーン=せわしない』のイメージがあったけど、今日のシャコンヌは全く逆。

『シャコンヌ』はハイフェッツのものをよく聴くけど、ハイフェッツよりかなりスローテンポで、和声の響きがすごくはっきりと聴こえてきました。
それと、ハイフェッツのフレーズをしっかりと切って音の余韻を聴かせる演奏と比べると、ヒラリー・ハーンの演奏は、フレーズを切らずに畳み掛けるように次のフレーズに入っていって響きを保つという感じ。

同じ曲でも演奏家によって大きく曲想が変わるものだし、どちらも甲乙付け難い素晴らしい『シャコンヌ』ですが、今日のヒラリー・ハーンの演奏は、とても大事に弾いているということが伝わる演奏でした。

一番最後のフレーズをとても長いフェルマータで終わった時、思わず涙がこぼれてしまいました。

私の両隣も私と同世代の一人で聴きに来ている女性でしたが、3人とも拍手の間にハンカチを目に当ててました!
休憩の時のロビーでも、『思わず涙が出ちゃった~』と話している人もいました。

もう1曲、とても感動した曲があります。大島ミチル作曲の『Memories』です。
ヒラリー・ハーンが27の小品として依頼した作曲家の中に日本人がいます。
映画やテレビドラマの音楽で有名な方ですが、大島ミチルさんがヒラリー・ハーンを映画の主人公としてイメージして作曲した曲だそうです。
緩急併せ持つとても美しい曲で、『静けさの中に情熱が湧き上がる』という感じ。
情熱的なのに、どこか物悲しい。何とも形容し難いけど、ほんとに素敵な曲でした。

今日の演奏会ではCD購入者にサイン会が予定されていました。
でも並んでいる人の数がすごく多かったので、断念して帰りました。早く帰ってヴァイオリンを練習したい気持ちに駆られたもので・・・

ちなみに、今日は朝から美容院に行った後マッサージにも行って、頭も体も超リラックス。
そしてヒラリー・ハーンの演奏会で心もすっかり癒されました。
帰ってからは、ちゃんとヴァイオリンの練習もして。

GW休み明け以降、仕事がハンパなく忙しくて、朝早く夜遅くまでの出勤が続いていて、実は明日も休日出勤。それでも仕事が終わらないので家にも持ち帰ってやってます。おまけに明後日は京都まで出張。。。

こんなにハードで、『もしかして、けっこうヤバいかも』と思うくらいに、頭も身体も心もボロボロに疲れていたので、今日の1日はほんとにカンフル剤になりました。

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やっぱり、カッコいいっす [観ル・聴ク・読ム]

もう2週間前位になりますが。3月3日、おひな祭り。
桔平さんが主役の舞台を観に行ってきましたヨ~(*^_^*)
桔平さんの舞台は4年ぶりです。

今回の舞台は“教授~流行歌の時代とある教授の人生”という舞台で、桔平さんは寄生虫研究の大学教授役でした。
昭和の安保闘争時代から始まる物語でしたが、その時に流行った流行歌をピアノの弾き語りの生演奏するなど、ミュージカルと舞台の相の子みたいな舞台でした。

その弾き語りをしている歌手は中村中さんという女性で、めちゃくちゃ歌がうまい!! 聴き惚れました。
紅白歌合戦にも出場したことがある方ですが、すいません、全然知りませんでした・・・

桔平さん以外の出演者は、田中麗奈さん、高橋一生さん。
高橋一生さんも気になる俳優さんだったので、ラッキー!

物語自体は淡々と過ぎて行った感じで、少し盛り上がりに欠ける感ありましたが、でもやっぱり舞台はスゴイ。
当然、長いセリフだってぶっつけ本番だし、ただセリフを覚えているだけじゃなく、物語の登場人物としてその役になりきらなければならないですし。
人前であがることなく演じ切るためには、相当の練習が必要なんでしょうね。
メディアで観る俳優さんたちはいつもかっこよくて、華々しい一面しか見えないけど、影では相当の努力をしているんですよね。

ところで、今回の舞台ではハプニングがありました。
最後のカーテンコールで、私の近くに座っていた女性が花束を持ってすごい勢いで舞台に近づき・・・会場のスタッフがそれを見つけて、猛ダッシュ!!その女性を必死で止めようとするのだけど、女性も必死で舞台に近づこうとする。
その攻防が、見事な感じで。

そしてそれを見かねた桔平さんが前に進み出て、花束を受け取ってくれました~!!

観客はそれを見て拍手しましたが、でも、やっぱりその女性はNGですよね。
よっぽど桔平さんが好きなんだとは思うけど、私だって好きだし、その会場に来ている他のみんなも桔平さんを見たくて来てる。

もしかしたら俳優さんたちに近づいて危害を加えようとする人がいるかもしれないから、舞台上で花束を贈るのを禁止しているんだと思います。
だから、スタッフの人も必至で、まさに飛ぶように止めに行ったんです。

そういうマナー違反する人がいたら、桔平さんだって、花束をもらってうれしいとは思わないと思うんだけど。
花束を贈りたいなら、楽屋に送りなさいってことですよね。

そんなハプニングもありましたが、でも久しぶりに生桔平さんに会えて、良かったぁ~
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神尾真由子さんリサイタル パガニーニ24のカプリース [観ル・聴ク・読ム]

6月16日、なんと会社を休んで行ってきました。
けっこう、ヤケ気味?に休み、とっちゃいました。
神尾真由子さんのリサイタル。

パガニーニの24のカプリース全曲です。
もちろん、無伴奏なので、
舞台上には最初から最後まで彼女一人だけという、なかなか珍しい?演奏会でした。

この曲、彼女はCDでも出しているし、演奏会のアンコールでもよく弾いてます。

超絶技巧なことで有名な曲集なんですが、
CDで聴くよりも、実際に観る方がずっと楽しい曲だな~と思いました。

小ホールで席も良くて、彼女の手元がよく見えたので、
いろいろな難度の高いテクニックを観ているだけですごく楽しめました。

今、レッスンで苦労しているのがトリルだけど、
この曲集の中には、ダブルトリルが満載でした。
重音を弾きながら、同時にトリルをかけるなんて~!!
しかも、その連続技!!


彼女の演奏はとても大胆で、ダイナミック。
時々、音がかすれたりしたけど、
それでも12曲+12曲をぶっ通しで弾くのはすごいこと。

途中、曲の合間に、彼女が左手を握ったり開いたりとほぐしていたのが印象的でした。
たぶん、すごく左手を酷使しているんだろうなぁ~と。

最後の曲、第24番は、ヴァイオリンの曲をあまり聞かない人でも一度は聞いたことのある有名な曲。
ちなみに、松たか子さん主演の映画、『告白』のBGMでも登場しますね。

聴衆もかなり盛り上がった感じで終わりました。
当然、アンコールも……と、みんなずっと拍手をしてました。

が、これまた、珍しいことに? 4回ほどのカーテンコールのあと、アンコールなしで終わってしまいました。
聴衆も、??ってな感じでした。

たぶん、24曲弾き終わって、燃え尽きたということかな~と思って。
それほど、このカプリース全曲を弾くのは、すごいことなんでしょうね。。。





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龍馬伝が、終わった [観ル・聴ク・読ム]

龍馬伝の放送が終わった。

この龍馬という人、このドラマの通りなら、この人のお陰で、今の私たちがいるってこと。

もしこの人がいなかったら。
もしこの人が、武士の世の中を終わらせる役目を、文明開化の道筋をつけなかったら、今の私たちの生活はどうなっていたのだろう。

でも、歴史のことを考える時、“もし”はない。
起こったこと全てが、事実。
誰にも、変えられない。


龍馬がなぜ暗殺されたのか。
誰が犯人か。

龍馬伝では、市川亀治郎さん演ずる今井信郎が実行犯とされましたが。
実は、暗殺犯については、巷の龍馬ファンの最大の謎とされてます。

龍馬伝の中では、亀治郎さん演ずる今井信郎の中に正義がありました。
武士としての正義。

暗殺犯は悪意ではなく、正義を全うしたと。


それって。


この前、電車の中で、司馬遼太郎さんの“竜馬がゆく”を読んでいるおじさんがいました。
そう言えば、私は読んだことがないので。

こんなに、自分のことを考えずに、ひとつの目標に向かって邁進できる精神力のある人物のことを知って、自分の中にその強さを取り込みたいという気も。

今の自分に、一番必要なことかもしれないから。


ちょっとばかりシナリオライターの勉強をした身から言うと、
今回のNHK大河ドラマの龍馬伝は、
岩崎弥太郎の目線で物語が進行したことについては、物語としては面白い観点ではあるけど、やはり香川照之さんの演技が凄すぎて、龍馬の人としての凄さがボケてしまった気がする。


でも、やっぱり、福山雅治がかっこ良過ぎて。
現在過去未来、たくさんの俳優さんによる『坂本龍馬』が演じられたとしても、
福山雅治さんの龍馬を超える俳優さんは、
もう出ないと思う。

ちなみに、
物語の進行役となる岩崎弥太郎の最期のシーンが、この大河ドラマのラストシーンとなったのは、凄く残念なこと。
これでは、どちらが主役のドラマか分からなくなる。

なかなか良い脚本だったのに、はっきり言って、最後の最後、終わり方がつまらなかった。
岩崎弥太郎のことではなく、
龍馬が亡くなった後の、明治政府が出来るまでの、各登場人物の動きとか思惑をみんな知りたかったのではないかな。

そこが全くすっ飛ばされたので、
最後の最後、はしごをはずされた感じになった気がします。


『龍馬がゆく』、読んでみようかな。
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ついに、パールマン [観ル・聴ク・読ム]

10月16日、東京から直行でシンフォニーホールへ。待ちに望んだパールマンのリサイタルに行ってきました。
なんたって、前回の来日の時は直前に中止になっちゃったんだもん……パールマンも65歳というお歳。この後、生で演奏を聴く機会がどれくらいあるか。

パールマンは電動の車椅子に乗って現れました。
車椅子と言っても一般的な脇に大きな両輪が付いたタイプではなく、演奏するのに支障がないように設計された、運転する時と演奏時とで座椅子の向きが変わるタイプの車椅子です。
彼は幼少の頃小児麻痺にかかり、脚が不自由となったとのことです。

以前は、コンサートの時、両手は松葉杖をついて、楽器はピアノ伴奏者が持って舞台に現れていたそうです。登場時の様子は弱々しく、でもいざ演奏を始めると活き活きとした演奏で、そのギャップに驚かされた……と。
でも、今回は電動の車椅子のスピードもけっこう早くて、颯爽と現れて、颯爽と去っていくといった感じでした。
そして演奏は、年齢を感じさせない力強い演奏で、とても美しい音色でした。

プログラムは、
Ⅰ.モーツアルト/ヴァイオリン・ソナタ第32番へ長調K.376
Ⅱ.ベートーベン/ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47『クロイチェル』
Ⅲ.ブラームス/『F.A.Eソナタ』のためのスケルツォハ短調Wo02
Ⅳ.シューマン/ヴァイオリンとピアノのための幻想小曲集作品73
Ⅴ.ヴァイオリン名曲集
ピアノ:ロハン・デ・シルヴァ

やっぱり一番楽しみにしていたのは『クロイチェル』。
今私のIpodの中に入っている『クロイチェル』と『スプリング』は彼の演奏が入っていて、しょっちゅう聴いています。
この日も、東京から帰る新幹線の中で聴いたばかり。
なので、実際にリサイタルでの彼の演奏を聴いたとき、ちょっと音程が?と思うところが何箇所かありました。
私の勝手な聞き間違いかもしれないけど……

それでも第2楽章の高音のフラジオレットで終わるフレーズなんかは、ほんとに美しい音色で、聴衆が息を呑むのがわかるほど。
第3楽章も、彼はすごく楽しそうに弾いてました。
席が後ろの方だったので表情は見えにくかったけど、聴衆に微笑みかけながら弾いているようでした。

ヴァイオリン名曲集は、当日ステージ上で発表とのことでした。というよりも、何曲かの楽譜を用意してあって、その中から即興で決めていたようです。
ピアニストさんも、スゴイ。パールマンが即興で選んだ曲なのに、ヴァイオリンとピアノがバッチリと息が合っていて。
6曲ほど演奏した中には、映画音楽あり、みんなが知っている現代アメリカの曲ありとバラエティに富んだものでした。
レパートリーが多いというのは、60年近くヴァイオリンを弾き続けているという強みでもあるんですね。

アンコールも、名曲集と同じように即興で。
なので、演奏会のあといつものようにロビーで、ボードに書かれたアンコールの曲目をお目当てにみんな集まっているんだけど、この日はなかなか曲目が披露されませんでした。
たぶん、名曲集も含めた曲目が発表されるはずなんだけど、即興だったのと曲数が多かったので、確認に手間取っていたんじゃないかな。

それにしてもパールマンの演奏、ほんとに素晴らしかったです。

次回の演奏会は、11月の神尾真由子さんのリサイタルです。真由子さんのベートーベンのスプリング、むちゃくちゃ楽しみ。







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今度こそは、パールマン!! [観ル・聴ク・読ム]

10月16日公演予定のイツァーク・パールマンのチケット、取りました。

思い起こせば2、3年前、楽しみにしていたパールマンのリサイタルが、公演の直前にパールマンの体調不良のため急遽公演中止に!!
すごくがっかりしたものでした。

そして今回再び、パールマンのリサイタルのチケット販売の予告メールが配信されたのでした。
でも、東京のサントリーホール!
曲目は、ベートーベンのクロイチェル・ソナタ!!

大阪でもやらないのかと探してみたけど、その時販売されたのは、10月20日サントリーホールでのものだけでした。10月20日と言えば、水曜日。思いっきり、平日。

……ということで、諦めるかと思いきや、
“もう、次はないかも?”と思い、
“パールマンのクロイチェルを生で聴きたい!!”
“午後半休+午前半休でなんとかなるかも?”と覚悟を決めて、
チケット、ご購入~!!

ところが……
しばらく経ったある日、パールマンの大阪公演のチケット情報が!!
しかも、土曜日だし、サントリーホールと同じプログラム。
平日に東京に行くのは、なかなか至難の技なので、大阪公演の方も買いました。

“チケット、もったいないなぁ~”と思っていたら、
ちょうど良いタイミングで、私自身が東京に行く用事が出来たのでした。
その時なら、東京にいるヴァイオリン仲間にチケット渡すことが出来るかも?

渡せるかどうかはわかんないけど、
行ってくれると、いいなぁ~











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ブダペスト祝祭管弦楽団&神尾真由子さんの演奏会 [観ル・聴ク・読ム]

6月20、神尾真由子さん客演のブダペスト祝祭管弦楽団の演奏会に行ってきました。

プログラムは
Ⅰ.ロッシーニ/歌劇「アルジェのイタリア女」序曲
Ⅱ.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64 (ヴァイオリン:神尾真由子)
Ⅲ.ブラームス/交響曲第4番ホ短調Op.98
指揮:イヴァン・フィッシャー

ブタペスト祝祭管弦楽団は、何年か前にイギリスのグラモフォン誌が発表した世界トップ20ランキングオーケストラの9位に選ばれたほどのオケだそうです。

1曲目は初めて聴いた曲だったけど、楽しくてノリのいい曲でした。
歌劇の曲をオーケストラの演奏会で聴くのも、実際のオペラで聴くのとはまた違った面白みがありますね。

2曲目はお目当ての神尾さんの演奏するメンコン!
神尾さんの演奏を生で聴くのは4回目だけど、いやぁ~、やっぱりすごかったぁ~!!
耳の肥えたクラシックファンなら細かいことを言えばいろいろありそうな演奏だったけど、とにかく毎度のことながら迫力のある演奏です。
彼女の演奏を聴くといつも、“闘っている”感じがします。
でもそれは荒々しいと言うわけではなくて、“強い意志”みたいなもの。圧倒されます。
それは、私だけじゃなく、会場のお客さんたちもそう思ったんじゃないでしょうか。
彼女の地元ということもあってか、拍手が鳴り止みませんでした。

アンコールでは、パガニーニの24のカプリースから第24番を披露。
スピッカートや左手ピッチカートの部分など、あまりヴァイオリン演奏を観たことがない人でも、『おおっ!!』と目を見張るような奏法が満載の超絶技巧の曲です。
彼女はこの24のカプリースを2枚目のCDとしてリリースしてますが、CDでは演奏する姿が観れないので、ぜひDVDでも出してほしいもんです。
たぶん、聴くよりも観る方が、すごいと思います。

そして3曲目、ブラームス交響曲第4番。
さあ、これから指揮者さんが登場しようとするまさにその時……急にお腹の辺りに違和感が……“ヤバい、我慢できそうにない!!”
たまに起きる腹部のこむら返り?の兆候が。

端から2番目の席にいたので、急いで立ち上がってホールの外に出ました。
扉の前にいたホールスタッフの人に、『今外に出ると、この曲の間は中に入れませんが、よろしいですか?』と言われちゃいました。
けっきょく、トイレへ走って一呼吸すると、痙攣は起きず。
(しかし、あのままじっとした体勢のままだと、絶対大変なことになっていた!)

ところで、演奏中のロビーの雰囲気って不思議なものがあります。さっきまで人で溢れていてザワザワしていたのに、“この静寂は、何?”って。
その静寂なロビーにいるのは、ホールのスタッフさんたちだけ。
当然、演奏が始まってすぐに飛び出してきた私は、注目の的、でした。。。

仕方がないので、クロークに預けていたヴァイオリンを受け取って、すごすごと帰りました。残念。
演奏会は素晴らしかったけど、とんだハプニングが起きちゃいました。




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ウィーン交響楽団日本公演&五嶋龍 [観ル・聴ク・読ム]

5月26日、シンフォニーホールでの演奏会に行ってきました。
10日ほど前にTV見てたら、CMでこの演奏会のことを知って、即、チケットを取りました。
公演直前なので取れるかなぁ~と思ってたら、S席だけ残ってました……って、18,000円!!だもんなぁ。。。さすがの『ウィーン交響楽団』『五嶋龍』も、この値段じゃなかなか手が出ないなぁ~と、一瞬ためらいました。

でも曲目を見て、購入決定!やっぱりこんな豪華なプログラムは、なかなか聴きに行けないなと思って。
プログラムは、
Ⅰ.ブラームス/大学祝典序曲Op.80
Ⅱ.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲二長調Op.77(ヴァイオリン:五嶋 龍)
Ⅲ.ベートーベン/交響曲第7番イ長調Op.92
指揮:ファビオ・ルイジ 
オーケストラ:ウィーン交響楽団

『ウィーン交響楽団って、すごいんじゃない!?』とか何とかいいながらも、実は私、あまり世界の有名オケについてはほとんど無知なのでして。
ウィーン交響楽団がどのくらいの評価を受けているオケなのか、演奏会に行った後に調べたのでした。

少しわかったことを書くと、
世界的に最高峰と言われる名門オーケストラとしては、
ヨハン・シュトラウスのウィンナー・ワルツを演奏する“ニューイヤー・コンサート”で有名な、『ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団』
カラヤンやアバドが常任指揮者を務めた『ベルリン・フィル』
世界最古の歴史を持つ『ドレスデン国立管弦楽団』などなど。
そして『ウィーン交響楽団』も、トップレベルのオーケストラであることがわかりました。

トップレベルと言えば、この演奏会の指揮者ファビオ・ルイジも、今世界のコンサートやオペラで引く手あまたの指揮者のようです。
ウィーン響とファビオ・ルイジの組み合わせは、すごく『熱い!』らしいです。
今回のプログラムの解説も、日本語だけでなく英文でも掲載されてました。やっぱ、世界的。

今回の日本公演は東京、大阪、名古屋、福岡、浜松で全7公演です。今日は14時から東京のサントリーホールで、同じプログラムでやるみたいです。

のだめでも御馴染みのベト7、とても躍動感のあるワクワクするような演奏でした。知っている曲なので、すごく楽しんで聴くことができました。
ブラームスの大学祝典序曲は初めて聴いたけど、退屈しないなかなか楽しい曲でした。

龍くんのブラームスコンチェルト、こちらも行く前に、ワディム・レーピンのCDを何度も聴いて予習していきました。
龍くんの演奏する姿、相変わらず格好良い~!!
背が高いので、基本はスッとしたかんじで、あまり左右に動かない。でも、曲が情緒的、高揚してくる部分では、少し前かがみになって弾く。その動き方が、厭味じゃなくとても知的な感じがして、見てるだけで、トロ~っとしてきます。。。

龍くんの演奏が終わった後の休憩タイム、ロビーでの大阪のおばちゃん3人組の会話です。
A美『あの子、誰?有名な子なん?』
B子『あんた、知らんの?みどりさんの弟や。ちっちゃい頃から弾いてるで。姉ちゃんの方が上手いけどな』
C恵『そうそう。けっこう騒がれとるけどな、若手ではあの神尾真由子の方が上手やでぇ』
B子『今日の演奏は、高音部の音が割れてたしなぁ。昔、辻久子さんのコンサートに行ったけど、久子さんの高音部分、それはきれいだったでぇ~!今でもよう覚えとるわぁ』
見た目は失礼ながら、クラシックとは縁遠い感じのおばちゃんたちがけっこう鋭いことを言っていたので、隣りで『ふんふん』とうなずいてしまったのでした(*^_^*)

ウィーン響とのブラームスは、この大阪公演が初演だったので、龍くん少し力が入ったのかなぁ~と思うような演奏でした。
D線A線のロングトーンの音は、すごく哀愁のある美しい音色で、ホールにも響き渡っていたんだけど……速いテンポの重音部分が、あまり響いてこなかった気がします。音程が悪くて共鳴していないのか、力が入りすぎているのか。
でも、1楽章のカデンツァのところは、さすがです。会場の静寂の中、どんどん龍くんの演奏に惹き込まれて行きました。やっぱり、すごいです。

そしてアンコールでは、龍くんの新しいCDのタイトルにもなっている、ミルシティンの『パガニーニアーナ』を披露してくれました。こちらは無伴奏なので、完全に龍くんのソロ演奏で、龍くん好きにはたまりません!!

龍くんのDVD、やっぱり買うことにしようっと。












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ヴァイオリニストたちのお話 [観ル・聴ク・読ム]

最近読んだ、ヴァイオリニストのお話を2冊。しばらく読書から遠ざかってましたが、YAMAHAに行った時目が留まったので買ってみました。

【千住真理子/聞いて、ヴァイオリンの詩】
12歳でプロデビューし、17歳でパガニーニ国際コンクールで最年少入賞し、40歳を過ぎた今も第一線で活躍されている千住真理子さんの自伝エッセイです。

2歳3ヶ月!でヴァイオリンを習い始めたそうですが、小学校3年生まで練習が嫌いで、ヴァイオリンが下手だったそうです。。。が、4年生の時に出た全日本学生コンクールで1位が取れなかったことが悔しくて、奮起して猛練習に励んで、翌年コンクールで優勝したとのこと。そしてついには、12歳でプロデビュー。

その後も順調に演奏活動をされていましたが、大学時代にスランプに陥って、ヴァイオリンを弾くことを完全に止めてしまったそうです。何年間かまったくヴァイオリンを弾かなかったそうです。それでも、再びヴァイオリンを手にするまでの葛藤やそのきっかけとなった出来事などを書いておられます。

幼くしてデビューするなど華々しい経歴の持ち主でもけっして天才ではなく、人よりもたくさん練習をしたから、ということになんだか励まされました。センスももちろん必要だと思うけど、やっぱり練習することが一番大切なんだと。

千住さんの演奏会には行ったことがないけど、機会があれば行ってみたいと思います。あ、ちなみに、千住さんは大学の後輩みたいですヨ。

【奥田昭則/五嶋節物語~母と神童】
こちらは、五嶋みどりさんと五嶋龍くんという二人のプロヴァイオリニストを育てたお母さん、五嶋節さんの物語です。節さん自身もヴァイオリニストとしてかなり認められていましたが、二人が生まれてからは、先生兼マネージャーとなって二人を一流ヴァイオリニストに育て上げました。

節さんのちょっと破天荒な生き方も面白かったし、ヴァイオリンに関する専門的な内容もたくさん書かれていて勉強にもなりました。なかなか面白い本でした。







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イ・ムジチ合奏団 [観ル・聴ク・読ム]

10月12日、半年も前から楽しみにしていたイ・ムジチ合奏団の演奏会に行ってきました~!イ・ムジチ合奏団といえば、ヴィヴァルディの四季!当然、今回の日本ツアーでも『四季』がメインプログラムでした。

レッスンでヴィヴァルディのコンチェルトイ短調やト短調などをやって、ヴィヴァルディが好きになったので、イ・ムジチ合奏団の『四季』のCDを買って日頃からよく聴くようになりました。それまでは『四季』と言っても『春』の第1楽章しか知らなかったけど、『夏』『秋』『冬』のどれをとっても変化に富んだエキサイティングな楽曲で、すごく好きになりました。『夏』が一番好きかな。
だから、今回の演奏会は本当に楽しみでした。

今回のプログラム:
Ⅰ.レスピーギ/リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲
Ⅱ.プッチーニ/菊の花
Ⅲ.ロータ/弦楽のための協奏曲(イ・ムジチ合奏団に献呈)
Ⅳ.ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲『四季』~『春』『夏』『秋』『冬』
  ソリスト:アントニオ・サルヴァトーレ
アンコール曲:4曲

今回の日本公演は全国8公演、プログラムも3パターン用意されていて、大阪シンフォニーホールでは『セレナータ・イタリアーナ』のプログラムでした。東京公演は『アイ・ラヴ・シネマ』『ヴィヴァルディ・プログラム』のプログラムだそうです。

今回のプログラムのⅠ~Ⅲの曲は今回初めて聴く曲ばかりでした。どれも物悲しい、でも美しい曲ばかりで、すごく楽しめました。どの曲も12人のメンバーの息がピッタリで、ほんとに観ていて飽きませんでしたね~。

イ・ムジチ合奏団は今から約57年前にローマで12人のメンバーで結成され、以降、メンバーは代わりながらもずっと活動を続けている合奏団です。ヴァイオリンが6人、ヴィオラ2人、チェロ2人、コントラバス1人、チェンバロ1人という構成です。
ちなみに、平均年齢はけっこう高いですねぇ。若いメンバーでも30代、50~60代の方が多いようです。それだけに、年季の入った歴史のある、品格漂う紳士的な合奏団という印象です。
そのせいか、観客の年齢層も高い!いつもの演奏会ではあまり見ない、70代のおじいちゃんおばあちゃんたちも多かったです。

イ・ムジチ合奏団=ヴィヴァルディの『四季』、というほど有名で、今までに歴代のコンマスの演奏で6回もレコードやCDを出してます。私が持っているのは、1969年録音の二代目コンマスさんのロベルト・ミケルッチ版です。

同じ合奏団が6回も同じ曲をリリースしているのって、他に例をみないですよねぇ。今回のパンフレットにも、各録音(各コンマス)の演奏聴き比べのエッセイが記載されてました。現在のコンマスさん、アントニオ・サルヴァトーレでのリリースはまだされてないようですが、リリースされたら買ってみたいです。

今回のメンバーでの『四季』の演奏は、『春』の冒頭部分のアレンジが、いつも聴いているミケルッチ版とは違ってました。ソロのトリルとか。。。(一瞬、間違えた?!と思っちゃいました。)
イ・ムジチ合奏団では指揮者がいないので、曲の解釈などはメンバー全員で話し合って決めるそうです。50年以上もの間、同じ曲を演奏することが出来るのも、その時々のメンバーによるいろいろな解釈があるからなんですね。
ヴィヴァルディが意図したことにどれだけ近づけるかを突き詰めたり、もしかしたら意図したこと以上の究極の演奏を目指しているのかもしれません。

アントニオさんのソロは、丁寧な、きっちりと弾く、といった演奏でした。合奏団全体の印象もさっき書いたとおり紳士的なんだけど、アントニオさんは中でも一番品格のある風貌です。白髪で、顎鬚、口髭も豊かなシルバーの老紳士。1977年からこの合奏団に参加されているそうです。

とても大興奮のうちに、アンコールへ。まだこの後にも演奏会があるので曲名は書きませんが、なんと4曲も!鳴り止まない拍手に応えて、何度もカーテンコール。で、チェロの方が日本語で曲目を紹介してくれて、笑いを誘う場面も。たぶん2曲目までは定番のアンコール曲だったと思いますが、3、4曲目はみんなで相談してました。
そういうサービスぶりにも、観客は大興奮。
ほんとに、印象に残る良い演奏会でした~(*^_^*)





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おくりびと [観ル・聴ク・読ム]

DVDレンタルでは、1位登録者が在庫の10倍以上でなかなか借りられなかったんだけど、なんといきなりTVでオンエア。やっと見ることができた~
さすがにアカデミー賞や数々の賞に輝いただけのことはある良い作品でしたねぇ。テーマ、シナリオ、キャスティング、映像、音楽・・・どの要素も秀逸の作品だった。

『死』がテーマとなっているために、誰もが近い人の死を重ね合わせて観てしまう。その分、心を揺さぶられるシーンが多く、号泣せざるを得なくなる。
しかも、その『死』の場面が、優しさと尊厳を以って厳粛に行なわれる納棺の儀式を通して、死を『悲しい別れ』ではなく、『優しい気持ちで送り出す』気持ちに変える。

先日実家に帰った時、母の最期が近いことを痛感した。
気分が良い時は起きて家事をこなしてはいるが、8月に帰省した時よりも床に伏せる時間が増えていた。抗がん剤の副作用で、肌は湿疹でただれていた。食もずいぶんと細くなって、むかついて食べられないことも多くなっていた。夜中、身体の痛みで目が覚めることも度々あるそうだ。
たぶん、この1、2ヶ月の間には入院することになるのだろう。そしてもう、母のいる実家には帰ることはない・・・

この『おくりびと』を観ながら、母のことを考えずにはいられなかった。涙が止まらなかった。
こんなに優しい儀式をやってあげたい、納棺師さんにお願いすることが出来るかどうかわからないけど、せめて自分たちの手できれいにして送ってあげたい、そう思いながら。

キャスティングも見事。役者さんたちの演技も見事。山崎努さんがすごいのは言うまでもないんだけど、モックンが何と言っても良かった。今まであんまりモックンの演技を観たことがなかったけど、いい味出してるなぁと。
納棺師としてのシーンは、モックンが何年もかけて企画しただけに思いがこもっていて、美しさを感じた。それ以上に、コミカルなシーンや日常シーンでのモックンの演技が妙にリアルで、モックンってこんなに上手かったんだ~と感心。
それと。モックン、こんなにいい身体してんだぁ~と。筋肉モリモリ、胸板厚~い!!(*^_^*)

この映画に出演していた峰岸徹さんと山田辰夫さんが相次いで亡くなったのは、なにかの巡り会わせなのかなぁ~とも。

それと。クラシック、特に弦楽器に触れている者としては、ワクワクするような音楽シーンも満載。
飯森範親さん指揮の山形交響楽団が第九を演奏するシーンがいきなり登場!山響、飯森さんといえば、コンマスの高木和弘さん!残念ながら映画には高木さん出てないみたいだったけど・・・飯森さん指揮のいずみシンフォニエッタの演奏会に行ったことがあるので、『おっ!飯森さんだ!』と。

モックンのチェロ演奏もなかなか様になってましたねぇ。ヴィブラートはかなり頑張っているようだったけど、やっぱりプロではない?のがばれちゃってたけど。でも、ボーイングやフィンガリングなどは、ほんとにちゃんと弾いてるんだなぁ~と思えるほどの出来栄え。もともとチェロを弾いてたのかなぁ?
・・・とちょっと調べてみると、山響のメンバーで、この映画でモックンの近くで演奏していた!という方のコメントを発見。モックン、何ヶ月も前からチェロの練習をして、第九のシーンも実際に弾いていたそうです!弾いた振りじゃなくて。で、俳優さんってすごい努力家だ~!と感心させられたとのこと。

で、エンドロールを観て、『おっ!柏木宏樹だ!』 劇中のチェロ指導とチェロ演奏は、柏木さんでした。柏木さんといえば、私がヴァイオリンを始めるきっかけになった『ヴァイオリンサミット2006』に出演されていて、私が初めてチェロの生演奏を聴いたのが柏木さんの演奏なのでした。

映像も素敵でしたねぇ。山形の山々、四季折々の河川敷の風景。そして、NKエンタープライズの建物。なんとも風情のある外観と、『上~?』にある社長の部屋の緑鮮やかな植物たち。
それから、主人公たちの食卓となっている実家の元スナック店舗の内装。古いレコードの数々、レコードプレイヤー、チェロのエンドピンで孔があいた床。あ、これは映像というよりも、美術の方かな。

なんだかほんとに色々なところでお徳感いっぱいの、素晴らしい映画でした。大満足\(^o^)/

















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五嶋龍コンサート [観ル・聴ク・読ム]

8月30日、今回の帰省のメインイベント!五嶋龍くんのコンサートに行ってきました~ って、実はこの日は、貸金業務取引主任者の試験日だったんですが・・・この試験に合格することは業務命令!なんだけど。試験日が発表された時すでにこのコンサートのチケットをとっていたので、コンサートを優先してしまいました~ 
だって、どうしても聴いてみたいプログラムだったから。試験の方は11月にもあるので、そっちで頑張りマス(^^ゞ

で、今回のプログラムは・・・
Ⅰ.ベートーベン/ヴァイオリンソナタ第5番ヘ長調op.24『春』 ピアノ:マイケル・ドゥセク
Ⅱ.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調 BW1003
Ⅲ.ミルシュタイン/パガニーニアーナ
Ⅳ.サン=サーンス/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番ニ短調op.75 ピアノ:マイケル・ドゥセク
アンコールⅠ:パガニーニ/ゴッド・セーブ・ザ・キング
アンコールⅡ:サン=サーンス/序奏とロンド・カプリチオーゾ

なんとも楽しみなプログラムではありませんか~!
中でもやっぱり一番楽しみだったのは、ベートーベンのソナタ『春』。私の携帯着メロにもなってマス。プロの生演奏を聴くのは今回が初めて!ほんとにゾクゾクして鳥肌が立ちました。

バッハの無伴奏ソナタ第2番、龍くんは初めてパブリックの場で演奏するそうですヨ。。。と、ここでちょっとハプニングが。演奏の途中で、突然A線かD線のペグが緩んでしまったのでした。『あら?どうする~?』と思ってると、龍くんは演奏を止めて、調弦を始めたのでした。そして何事もなかったように、また演奏を続けたのでした。その様子がとても冷静で堂々としていたので、『なんか、スゴイ!やっぱりプロだ~』と思ったのでした。

ミルシュタインのパガニーニアーナは、パガニーニの24のカプリースの変奏曲で、こちらも無伴奏。パガニーニのオリジナルも相当難しい曲だけど、ミルシュタインのアレンジバージョンもかなりの難しさ。でも、龍くんの演奏は、そのテクニックをひけらかすというよりも曲の哀愁を聴く人に伝える演奏で、すごく惹き込まれました。

サン=サーンスのソナタ第1番は初めて聴いたけど、なかなか聴き応えのある曲でした。こういう演奏会に行くと、自分からは聴かない曲にも出会えていいもんだなぁ~と思うのでした。

アンコールの2曲は聴き覚えのある曲で、とても楽しめました。

五嶋龍といえば、日本の若手ヴァイオリニストの中ではたぶん一番の人気者。わずか7歳でデビューして、フジテレビのドキュメント番組で10年間にわたって成長過程を公けに紹介されたりして、ヴァイオリンに詳しくない人でも知っているほど。
ということで、今回のシンフォニーホールは満席!だけでなく立見もいっぱい!で大盛況でした。

龍くんの演奏する姿、すごくカッコいいんですよね。身長も高いので、ほんとかっこよかったですヨ。今まであんまり龍くんに関心がなかったけど、このたびファンになりました(*^_^*)
DVDも買ってみようっと。











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桔平さんに会えた~! [観ル・聴ク・読ム]

大阪での二つ目の用事は、椎名桔平さんに会うこと!じゃなかった、舞台を観ること!でした。
桔平さんが主演の舞台『異人たちとの夏』が梅田のシアタードラマシティで上演されました。

『異人たちとの夏』と言えば、原作は山田太一さん。今から21年ほど前に大林宣彦監督で映画化もされてます。今回の舞台の予習として、こちらの映画のDVDも観ましたよ。キャストは若かりし頃の風間壮夫さん、片岡鶴太郎さん、秋吉久美子さん、名取裕子さん。大林監督作品に共通するような、ちょっとSFホラーちっくで、でも怖いというより切なくて、観終わった後にほのぼのするような感覚の作品でした。

舞台版『異人たちとの夏』は監督は鈴木勝秀さん。前回の桔平さんの舞台『レインマン』も鈴木さんが監督でした。共演は内田有紀さん、池脇千鶴さん、甲本雅裕さん、羽場裕一さんです。

今回はいい席が取れて、前から3列目中央よりの席で、役者さんたちの表情までバッチリ見える席でした!もちろん、桔平さんとの距離も近い!近い!

お話の内容は・・・ 桔平さん演じる主人公は、妻子とも別れてすさんだ生活を送る脚本家。彼はふとしたことである若い夫婦と出会う。その夫婦は、彼が子供の頃死に別れた両親だった・・・ 
主人公は歳をとって大人になっているのに、両親は子供の頃の記憶の通りまだ若い夫婦のまま。でも主人公のことを自分たちの子供として接し、いろいろと世話を焼く。主人公もその不思議な現象に戸惑いながらも、両親として接するようになる。そして両親と過ごす暖かい家族団欒の時が楽しくて、あしげく両親の元に通う主人公。
そんな頃、彼は同じマンションに住む一人の美しい女性と知り合う。お互いに惹かれるようになり、逢瀬を重ねる主人公。
しかし時が経つにつれ、主人公の身体に異変が。彼女にその原因が両親と会っていることだと言われ、もう両親と会うなと釘をさされる。そして、とうとうこれが最後と決意して両親の元に向かった主人公を待っていたのは、両親との切ない別れだった・・・(すき焼き屋さんでのシーンです)
でも本当の不思議は、ここからで・・・

というお話です。
舞台のラストシーンは、映画とは違う終わり方でした。どっちの終わり方が良いか・・・は賛否両論あるでしょうが、私は、優しくて切ない終わり方のほうが物語の主題から外れてなくて良かったと思いました。

今回の役者さんたちはみんな映画やテレビドラマでよく見かける俳優さんたちなので、『目の前に本物がいる~!』って不思議な感じでした。
舞台は、映画やテレビドラマの映像とは違う発声が必要だし、やり直しが効かないので、役者さんたちにとっては大変な演技力や集中力がいる難しい仕事だと思います。でも、さすがにみなさん第一線で活躍されている役者さんたちだけあって、とても素晴らしい演技でした。

内田有紀さんも、かわいいアイドルっていうイメージがあったんだけど、本格的な女優さんって感じでいい演技をされてました。そうそう今回は、30代の男性の観客がけっこういましたね。桔平さんの舞台はいつも、女性ファンが多いんだけど。

池脇千鶴さんも、ちょうど最近レンタルDVDでNHK大河ドラマ『風林火山』を見終わったところで、毎日のように三条夫人演じる千鶴さんを見てたので、なんだかとっても親近感を覚えました。すごく暖かくてかわいいお母さんでした。

ネタバレになっちゃいますが、舞台では桔平さんや甲本さん、池脇さんが客席を歩くシーンがありました!
なんともラッキーなことに、私の席は中央通路の一番端の席!で、なんとなんと、私のすぐ真横を桔平さんが2度も通りました~(*^_^*) まさに手を伸ばせば届く距離!桔平さんとの距離が50cm以内!超・どアップで桔平さんを見ることが出来ました~  今思い出しても、ドキドキします。

今回の舞台は前回の『レインマン』と同じスズカツさんの演出だったのと、テーマが“兄弟愛”“親子愛”という同様のテーマだったので、桔平さんのキャラクターもなんとなく似たようなところがあったかな。。。
優しい雰囲気の桔平さんも好きだけど、最近のTVドラマのキャラクターのようにクセのある悪い奴やハードボイルド系の桔平さんも好きなので、今度の舞台ではそういう役も見てみたいなぁ~と思うのでした。










 
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神尾真由子さんの24のカプリース [観ル・聴ク・読ム]

予約していた神尾真由子さんのセカンドアルバムCDがやっと届きました!パガニーニの24のカプリースです。ファーストアルバムではけっこうマイナー?な選曲が多かったけど、今回は超有名そして超絶技巧のパガニーニとは。。。神長真由子さんらしい選曲というか、やってくれたって感じです。

初回限定版にはレコーディングの映像とインタビューのDVDがついていて、さっき観てみました。アメリカのレーベルなので、彼女のインタビューも英語!!です。しかも普通に流暢な英語で。。。(この人、何者~?!)

パガニーニの24のカプリースは、パールマンとデイビット・ギャレットのCDを持ってますが、神尾さんのが一番迫力があって、上手いなぁ~と思いました。

たぶん、彼女の表現力や演奏技術は世界中の現役の演奏家の中でもトップ5に入ると思います。もちろん日本人の中ではトップクラス・・・いえいえ、一番だと、私の中では思っています。

まあ、言葉で説明するよりも聴いたほうが早いですから。とにかく一度聴いてみて下さいね~ 

次回あたり、チャイコフスキーのコンチェルト35番を録音してくれるといいんだけどなぁ。。。


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桔平Week~!! [観ル・聴ク・読ム]

今週は毎日のように、テレビに椎名桔平さんが出まくりで、なんだかとっても幸せな気分になれました~ 
今日から桔平さん主演の映画『レイン・フォール~雨の牙』が公開されるので、桔平さんが宣伝のためにいろんな番組に出てました。 
普段あんまりバラエティとかトーク番組には出ないので、素顔の桔平さんをいっぱい見ることができてほんと、シアワセ!テレビにかぶりつきで、ニンマリしながら観てました(*^_^*)

『さんまのまんま』では、さんまさん愛用のライターを欲しがって、さんまさんに『礼儀正しい追剥ぎやなぁ~』と言わせたり。
『99プラス』では、朝食はローソンのおにぎり(ハラミ鮭)をよく食べるとかメールでニコニコマークの絵文字を使っているとか、普段の顔が見れたし。
『行列のできる法律相談所』では、牛筋丼を食べながらしゃべって、むせ込んで笑いをとったり。
『アナザースカイ』では、まだ役者として売れていない時代にニューヨークに行った話とか。
他にも広島の情報番組のインタビューに出たりと、10本くらい出てました。

『レイン・フォール~雨の牙』も観に行きたいなぁ~ 普段は映画館には滅多に行かないけど。

夏には舞台で『異人たちとの夏』があるので、楽しみだな(*^_^*)
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オペラ座の怪人 [観ル・聴ク・読ム]

昨日ヴァイオリンのレッスンのあと、劇団四季の『オペラ座の怪人』を観てきました。『ライオン・キング』と同様、今まで大阪にいる時に何度もやっていたのに素通りしていたミュージカルだったけど、『ライオン・キング』を観て、“やっぱり劇団四季のミュージカルは凄い!”ということでチケット取りました。

『オペラ座の怪人』は舞台装置や美術が、今まで観たミュージカルの中では一番凄いと思った。仕掛けも斬新で、音楽と相俟って観る人をワクワクさせる演出になってます。19世紀のオペラ座が舞台なので、衣装もきらびやかですごくきれいだったし。
これから観る人もいるのであんまり詳しく書けないけど、とにかく、インパク大!の演出でした。

この舞台を見たことがない人でもみんな知っているテーマ曲(オーヴァチュア)が流れた時は、鳥肌がたちました~ 第1幕4場で怪人とクリスティーヌが地下へ降りていく時の『オペラ座の怪人』も名曲だ~!

私はミュージカルで一番楽しみにしているのは、やっぱり俳優さんたちの歌なんだけど、今回も良かった!特に、クリスティーヌ役の笠松はるさんのソプラノは上手すぎ!日本クラシック音楽コンクールの声楽部門で部門最高位をとったことのある方だそうで、さすがです。プロのソプラノ歌手でも、たまに高音部がキンキンして聴き難い人もいるけど、笠松さんのソプラノは高音部でも声量があって丸みがある声音で、しかも音程もばっちりでとても聴きやすいソプラノでした。

ただ・・・ファントム役の村俊英さんのバリトンは、ちょっと微妙な感じでした。。。バリトンなので仕方ないけど、ピアノで高音部を歌うとき、“ああ~、もうちょっとがんばってぇ~”って言いたくなりそうでした。ファントムは主役なので、他の俳優さんで観てみたいなぁ・・・と。

ストーリーはちょっと解かりにくいかな。というか、話の展開はすごくシンプルなんだけど、シンプルだけに大きな事件やきっかけがないので登場人物の心の動きがわかりにくいのかな。
前半は“なんでファントムはそこまでやるの?”“なんでクリスティーヌはそうなっちゃうの?”とか、疑問の連続。ま、でも、その前半の数々の疑問が、エンディングの涙を誘うための色々な伏線だったりするわけで。
ハイ、その伏線にすっかりはまってしまった私は、ラストシーンで泣いてしまいました。

たぶん、登場人物の心の動きがキーポイントになるミュージカルなので、観れば観るほど惹き込まれるミュージカルなのかもしれないですね。
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博多・ミュージカルはしごツアー [観ル・聴ク・読ム]

1月24日、博多へミュージカルのはしごをしてきました。日帰りで。けっこうハードで疲れたけど、心地良い疲れです。
博多まで新幹線で約1時間。でも当日は雪の影響で、行きは10分、帰りは20分も遅れたけどネ。

それでも“意外と近いもんだなぁ~ ちょっと早く着いたし、お茶でもしよう”と余裕をかまして、博多駅で喫茶店へ入ったところ・・・何気に1本目のチケットを見てみた。ら、“なにぃ~!!あと20分で開演だとぉ~!!”
12時30分開演だと思っていたら、なんと12時。これから地下鉄に乗って行かなきゃなんない。しかも、まったく初めての場所。喫茶店に入って5分で出て、猛ダッシュ。
地下鉄の駅を探し当てたはいいけど、次の電車まで7分もある~!“もうあかん。絶体絶命じゃ~”と諦めながらも、そこは仕事柄、初めての場所に迷わずにたどり着く術が身についているお陰か、なんとかぎりぎりセーフ!開演1分前に席に着くことができました\(^o^)/

博多の街に降り立ったのは、実は生まれて初めて。そう言えば、昨年のちょうど今頃、この広島に生まれて初めて来た時も雪の日でした。しかも本降りの雪。そう思いながら、雪の博多の街を歩きました。

さて1本目は、博多座で『ミス・サイゴン』。3年前に観た『レ・ミゼラブル』と同じ制作スタッフの作品です。ベトナム戦争で米国軍人と恋をして、母となった一人のベトナム人女性の悲劇の物語です。

メインキャストがクワトロキャストなので、同じキャラクターでもそれぞれのキャストで観てみたくなるので、ロングラン公演中に何度も通う人がたくさんいるみたいです。
今回私が観たのは、エンジニア:筧利夫、キム:笹本玲奈、クリス:井上芳雄、ジョン:岸祐二のキャスト構成でした。

エンジニアはアメリカ市民権を得たがっているキャバレーの店長で、ヒロインの人生にいろいろと関わってくる重要な役どころ。物語の中での主人公ではないけれど、舞台の中では一番出演シーンが多く、メインキャストの位置づけです。クワトロキャストの顔ぶれは、筧利夫、市村正親、別所哲也、橋本さとしという豪華なメンバーです。

筧利夫は『踊る大走査線』や『クロレッツ』のCMなどで有名でTVや映画ではよく観る俳優さんだけど、こんなに歌って踊れる俳優さんだとは知りませんでした~ コミカルな役どころを筧さんらしく、上手く演じておられました。
あ、ちなみに今回はなんと最前列の席だったので、俳優さんたちの表情もバッチリ鑑賞できたんだけど、筧さんが『クロレッツ』のCMの表情をするところがあったり。エンジニアがソロで歌う『アメリカン・ドリーム』はほんとに素敵で圧巻だったので、筧さん以外にも、やっぱり市村さんのエンジニアを観てみたいなぁ~と思いました。

『ミス・サイゴン』はヘリコプターや自動車が出てきたりして舞台演出もかなり手が込んでいて良かったけど、それ以上に俳優さんたちの熱い演技や歌に圧倒されました。時々お芝居を観ることはあるけど、ミュージカルは歌がメインで、でもちゃんとお芝居もあってお得感倍増ってかんじですね。

さて2本目は、場所をキャナルシティ博多の福岡シティ劇場へ移動して、劇団四季の『ライオン・キング』を観ました。何年か前に大阪でもずっとロングランしていたのにもかかわらず、当時はあまりミュージカルに関心がなくて見逃していました。
せっかく福岡まで行くんだから……と何かないかなぁと探していると『ライオン・キング』にヒット。ミュージカルをはしごする事になりました。

『ライオン・キング』は、とにかく舞台がきれいで楽しい。本当にキャストが動物に観えるんです!!人間がただ着ぐるみを着て演じるのではなく、独特のマスクと人形浄瑠璃の文楽をモチーフにしたパペットを操り、動物らしい独特な動きで演じるので、俳優さんたちの顔は見えるのに、ちゃんと動物に見えるのです。

ある2匹(!?)のコミカルなキャラクターが登場するんだけど、博多公演なので博多弁でしゃべるんです。それがまた、おもしろくて。笑いを誘う場面がたくさんありました。たぶん東京では標準語、大阪では大阪弁だったんだろうなぁ~と。
ちいさな子供たちもたくさん観に来ていて、大人も子供も楽しめる舞台でした。

もちろん、俳優さんたちの歌もすごく良かった。曲も素敵でした。エルトン・ジョンの作曲だそうです。
こちらもキャストはそれぞれ5~12人ずつの俳優さんたちが交代で演じているそうですが、私が見た公演のラフィキ役(王国呪術師のヒヒ)、金原美喜さんの歌唱力には脱帽!!歌が上手すぎる~!下手なオペラ歌手よりよっぽど上手い。びっくりしました。

『ミス・サイゴン』も『ライオン・キング』も甲乙付け難い、両方とも素晴らしい舞台でした。
やっぱりミュージカルの良い所は、俳優さんたちの歌や踊りが素晴らしく聴き応えがあることと、衣装を含めた舞台演出の完成度の高さ、この二つに尽きますね。理屈なしに感動して涙が出てしまうストーリーも。
子役を含めた俳優さんたちが、充分に練習を積んでプロとして演じている姿には、ほんとに感動しました。鳥肌が立つほどです。

昔から、役者って浮世離れしているとか、役者→芸能人→バラエティやクイズ番組とかで馬鹿なことを言ってる中身のない人(もちろんそういう俳優さんたちばっかりじゃないけど)、下手するとそういうイメージが先行してしまうんだけど、少なくとも今回のミュージカルで、本物の役者のプロっているんだなぁ~と思いました。
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ドゥダメル&SBYO&アルゲリッチ&カプソン兄弟 [観ル・聴ク・読ム]

19日の夜は興奮しました~\(^o^)/あんなに楽しくてエキサイティングなクラシックコンサートには、そうそう出会えません!
実はこの演奏会のチケットを取ったのはわずか1週間前。テレビを観ていたらこの演奏会のCMを発見(この演奏会、広島テレビさんが主催でした)。“広島にマルタ・アルゲリッチが来るのぉ~!?聴き逃すな!”ということで、その場でチケット予約しました。
アルゲリッチと言えば、ピアノをやらない私でも知っているくらいの世界的な名ピアニスト。この前聴きに行ったワディム・レーピンのCDで、朝のわずかな通勤時間のBGMとなっているベートーベンのクロイチェルを協演しているのが彼女です。行かない訳には行かないでしょう~

ところが。アルゲリッチ目当てで行ったのに、もっとスゴイ演奏に出会ってしまった。それは、指揮者グスターボ・ドゥダメル&シモン・ボリバス・ユース・オーケストラ!!まったくノーチェックだっただけに、衝撃と興奮、お得感が倍増しました。

プログラム:
Ⅰ.ベートーベン/ピアノ・ヴァイオリンとチェロのための三重奏曲ハ長調op.56
  ピアノ:マルタ・アルゲリッチ ヴァイオリン:ルノー・カプソン チェロ:ゴーティエ・カプソン
  指揮:グスターボ・ドゥダメル 管弦楽:シモン・ボリバス・ユース・オーケストラ
Ⅱ.マーラー/交響曲第1番二長調「巨人」
  指揮:グスターボ・ドゥダメル 管弦楽:シモン・ボリバス・ユース・オーケストラ

アンコール:バーンスタイン/ウェストサイドストーリーより「マンボ」
      :ヒナステア/エスタシアより「マランボ」
      :?(曲名不明)
      :君が代

ドゥダメル&SBYOのことを書く前に、まずはアルゲリッチ&カプソン兄弟の演奏のことを書いておきましょう。アルゲリッチはさすがというか、やっぱり堂々としていて、でもコンチェルトなので前に出すぎていない演奏でした。カプソン兄弟との息もぴったり。
お兄ちゃんのカプソンは、曲に合わせて体がすごく動いていたので、ちょっと面白かった。(音楽的なことはあまりよく解からなかったけど・・・) 弟のカプソンくんは実物は遠すぎて顔が見えなかったけど、パンフレットで見るとかなりの美形!チェロの弓と体が一体になった感じで、熱い演奏でした。
ベートーベンのop.56は、カラヤン指揮でロストロポーヴィチとオイストラフ、リヒテル演奏のCDを持っていたので予習していったけど、今回の演奏はまた違ったベートーベンでした。

そして、グスターボ・ドゥダメルとシモン・ボリバス・ユース・オーケストラについてです。
今回の広島厚生年金会館での演奏会は、17日東京芸術劇場、18日東京国際フォーラム・ホールAに続いて、日本国内では最後の演奏会でした。SBYOのアジア・ツアーの一環で、このあと中国・韓国での演奏会があるそうです。

SBYOは、中南米のベネズエラ・ボリバル共和国の国立ベネズエラ青少年児童交響楽団システム財団オーケストラ教育プログラムを代表するユース・オーケストラで、12歳から26歳のメンバーで構成されているそうです。
このシステムは貧困層の子供たちに無償で楽器や合唱などの教育の場を与え、集団で練習することによって、貧困から生じる暴力や犯罪などを断ち切るといった青少年のより良い教育を目的として約33年前に設立されたとのこと。
4歳から6歳までの未就学児童オーケストラをはじめ、90以上の児童オーケストラ(7歳から16歳)、130以上のユース・オーケストラ(16歳から20歳)、30以上の成人のプロ・オーケストラがあり、それらの最高峰にあるのがSBYOだそうです。
ラトルやアバドなど世界的に有名な指揮者たちと演奏し、世界各国の有名なホールでの演奏活動を行っているそうです。

そしてこの教育システムの中から誕生し、新進の指揮者として世界的に注目を集めているのが、グスターボ・ドゥダメルです。彼ははまだ27歳だけど、2004年の第1回マーラー国際指揮者コンクールで優勝し、2009年からは名門ロサンジェルス・フィルの音楽監督に就任予定だそうです。

経歴では・・・クラシック界に精通していない私には、どれだけすごいのかもう一つ解からないけど、実際に演奏を聴いてみて、そのすごさがよーく解かりました。1部はコンチェルトなので、ソリストたちばっかりに目が行っていたんだけど、2部のマーラーは、ほんと鳥肌立ちました。

どちらかと言うとマーラーは長くて退屈というイメージがあって、ほとんど聴いたことがなかった。第1番の『巨人』も初めて聴きました。ところが。曲自体もなかなか面白くてカッコいい曲なんだけど、なんといってもSBYOの演奏が素晴らしかった。初めて聴いた曲で予習もしていかなかったので、比較する対象がないんだけど、たぶん他の指揮者やオケとは違う気がした。
緩急・強弱にメリハリがある。長い曲なのにまったく中だるみがない。
ピアニッシモでは緊張感があり、フォルテッシモでは実に楽しそうに華々しく。コントラバスが12人、弦楽器だけで100名以上の大編成ということもあって、ど迫力満点。

初めのうちはやっぱり気になる第1ヴァイオリンばっかり観てたけど、途中からはオーケストラの演奏が指揮者と一体になっていることに気がついてから、指揮者ばっかり観るようになってました。飛び跳ねたり、巨人がのそのそと歩く感じに体を揺さぶったり。そうするとほんとにオケの音が、巨人がのそのそと歩く音に聴こえてきた!

演奏が終了しほんの一瞬ため息をつくような間があったあと、拍手が鳴り止まなかった。『ブラボー!!』という歓声もいつもより大きかった。(最近行った演奏会で『ブラボー!』の歓声を聴いたのは、神尾真由子さんとN響の時かな。)
そして、アンコール。17、18日の東京ではアンコール曲は1、2曲だったようだけど、広島では4曲!!3曲目(曲名はは解からないけどたぶんSBYOのテーマ曲みたいなものかな?)のあと、会場にメンバーが楽器を弾きながら降りてきて、かなり盛り上がって、これで終わりかなーと思いながらも拍手が鳴り止まず、もう一度みんながステージに上がって『君が代』を演奏しました。ドゥダメルもオケのメンバーもすごくうれしそうでした。
こんな演奏会、観たことない!!観客も最後にはスタンディング・オベーションで、興奮してました。

ところで。広島に来て思うのは、行きたいと思う演奏会や舞台がほとんど広島には来ない、ということ。それが思わぬところで、こんなスゴイ演奏会に行くことができたのは、ほんとラッキーでした。


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ワディム・レーピンさんと握手した!! [観ル・聴ク・読ム]

11月30日シンフォニーホールへ。待ちに待ったワディム・レーピンさんのヴァイオリンリサイタルに行ってきました~!!(*^_^*)今回はドタキャンにはならず、初めて海外の有名演奏家の生演奏を聴くことができました~
今回の来日では大阪の他に福岡と東京でリサイタル、その他にもオーケストラとの演奏会もあったようです。

今回のプログラム  ピアノ:イタマール・ゴラン
Ⅰ.ドビュッシー/ヴァイオリン・ソナタ
Ⅱ.プロコフィエフ/ヴァイオリン・ソナタ第1番へ短調Op.80
Ⅲ.ベートーベン/ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調Op.47「クロイチェル」
アンコール曲:チャイコフスキー/ワルツスケルツォOp.34
        :ショスタコーヴィチ/24の前奏曲Op.34より第5番
        :ブラームス/ハンガリー舞曲第7番

どの曲もすごかったけど、なんと言っても一番興奮したのはやっぱり『クロイチェル』!この演奏会のチケットが取れてから、アルゲリッチと協演した2007年録音のCDを買ってしっかり予習しました~。今回の演奏はCD版よりもテンポがかなり速かったかな。ほんとはもう少しゆっくりめのテンポの方が好みだけど。
それでも、聴き応えがありました。良かったァ~(*^_^*)

そして演奏会のあと、会場でCDを買った人にはサイン会があるとのことで……なんと、レーピンさんと握手してもらいました~!!
サインをもらう時、“It was a very splendid performance.I was impressed very much!”と事前にプログラムに書いた文章を読んでもらいました。(携帯電話のYahoo!の翻訳機能で英訳しました。便利な世の中になったもんだ~)すると彼は“アリガト。Thank you!”って笑ってくれました。
レーピンさんは背が高くて体格も大きいので、ステージ上ではちょっといかついイメージだったけど、実際に間近で見ると目がとても優しくて、笑った顔もかわいい感じの人でした。すっかりファンになってしまいました。。。

レーピンさんは約20年ほど前に『ソ連の神童』と言われ、日本でもメジャーになったそうです。(その頃の私はヴァイオリンには興味がなかったので、ぜんぜん知らなかったけど) 
昨年公演がドタキャンになったマキシム・ヴェンゲーロフさんはレーピンさんのおとうと弟子だそうです。。。そう言えば、ヴェンゲーロフさんは腕の病気のためにヴァイオリニストを引退するらしいのですが(すごく残念)。ヴァイオリンっておばあちゃんになっても一生弾けると思っていたけど、引退せざるを得ないこともあるんですねぇ。
レーピンさんには、いつまでも頑張ってほしいな。そして、また演奏会に行ってみたい。






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茂木大輔の生で聴く のだめカンタービレの音楽会 [観ル・聴ク・読ム]

さっき、広島厚生年金会館での演奏会に行ってきました。『のだめ~』に出てくる曲を中心としたコンサートです。オケは広島交響楽団でした。。。(中・四国では唯一のプロ・オケだそうです)

今回初めて、ブラームスの交響曲第1番を全曲通して聴きました。第1楽章の序奏部分は、TVドラマの『のだめ~』で千秋が指揮をするシーンで流れるので好きなところです。

交響曲はベートーベンの影が大きすぎて、彼以降なかなか作曲されなかったそうです。そんな中、ブラームスは20年もかけて、この第1番を完成させたそうです……。ちなみにこの1番はベートーベンの作風に似ているところがあり、『ベートーベンの第10交響曲』とも呼ばれたそうです。
それからブラームスのこの曲には、シューマンの奥さんであるクララとの純愛が背景にあるとか(シューマンが亡くなっても、二人は一緒にならなかったそうです……ちょっと複雑☆彡)

指揮者の茂木さんがMCをしながら進める形式のコンサートで、ステージ上のスクリーンに『のだめ~』のコミック版や曲の解説を映し出すという趣向でした。……というか周りを見ると、小中学生でいっぱい!! 全体の3分の1はいたと思う。
前半はラプソディ・イン・ブルーなど馴染みのある短めの曲が多かったけど、後半のブラームスはかなりの大曲。。。私の前の席に座っていた小学生の女の子は、かなりガマンの限界に近づいていたようだったけど。

普通のクラシックの演奏会とはまた違った趣きで、なかなか面白い演奏会でした。広響さんの演奏は……以前聴きに行ったN響の方が良かった、とだけ言っときましょうか。

そう言えば10月に広島で葉加瀬太郎さんのコンサートがあるんだけど、会社の女の子が行ってみたいと言っていたのでチケット手配しようとしたら、もう売り切れでした~ その女の子はクラシックはほとんど聴かないけど、葉加瀬太郎のヴァイオリンは聴いてみたいって。。。

次回の演奏会は11月に大阪で、ワディム・レーピンのコンサートに行きます。未だ実現していない海外の演奏家のコンサート。4度目の正直となるか。今度こそドタ・キャンは無しだぞ~!!
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