久しぶりの結婚式

と言っても残念ながら、私のじゃありません……(^^ゞ　従姉妹の結婚式に昨日出席してきました。父の一番下の妹の一番下の子、つまり従姉妹の中では一番年下の子です。一番年下といってもそこそこいいお歳なので、出席できる叔父叔母たちの数も減り……私も母の代理で出席することになりました。

新郎新婦は30代半ばで、出席者のメンバーの年齢層も高く、人前結婚式で歌や踊り（?!）はなく、お色直しもなくシンプルな披露宴でした。それでも、二人の生い立ちを紹介するスライドショーに代えて、披露宴に出席している人たちとの写真をそれぞれのエピソードとともに紹介したりして、なかなかアットホームなものでした。

ほんとに心の底から信頼しあえる人と結婚出来る確率って、宝くじで3億円当てるよりも低いって、私思っております。逆に言えば、そういう人とでなければ、もう結婚しなくてもいいと。
でも幸せそうな二人を見ていると、やっぱり結婚って、してみなわからんしなぁ～と思ったり。一緒に暮らして時間を重ねていくうちに、その“信頼”も生まれてくるものなのかもって。

だけど現実問題として、ただでさえいろいろとハードル高いのに、ヴァイオリンを弾くことを理解してくれる人じゃないと……ダメなのでした。も一つ無理を言えば、一緒にヴァイオリンを弾いてくれる人がいいんだけどなぁ～

結婚式に出席した父が、ゆうべ初めて私のうちに泊まりました。父と二人だけで長時間過ごすのは……離婚の原因となった出来事のとき、夜中に実家から駆けつけてきてくれた時以来2度目かな。

普段は思いっきり亭主関白で、ワンマンで頭ごなしに怒鳴ることも多いので、実家の家族からは疎まれている父だけど、父がやりたかった仕事(金融や法律に関わる仕事)を現役で私がやっていて、父にとっては私は、そういった話が唯一できる相手。妹や母がいくら言っても聞き入れずケンカになることも、私が言うと素直に聞くし。……で、いつも実家に帰ったら、妹や母の父に対する愚痴を聞かされることになるんだけど。

父は親分肌と言うか人が好いというのか(妹に言わせれば、見栄っ張り！)、困ってる人の保証人になったり、貸したお金を返してもらえなかったり(昔なんと、金融業をしてました)、とにかく、他人のために使うお金と時間が多い人で、家族は、特に母は苦労しっぱなしでした。でも、家族には偉そうにするし……

ということで、妹はそんな父のことがすごく嫌いみたいで。
私が大学に受かった時、父も金融業の仕事を始めたところで経済的にも余裕があったので、私立大学に行かせてくれた。でも、妹の受験の時は父の事業が失敗して、それどころじゃなくなって、妹は就職することになったのでした。その時でも私には、無理して仕送りしてくれてた……という事情がありました。だから妹は私と違って、父のそういう生き方が許せないみたい。

この前何かの話の中で父のことを、妹が『私はあんな人に育ててもらった覚えはない！お金のことで苦労ばかりさせられて！』と言ったので、久しぶりに怒りました、私。
『そんなバカなことを言うな！お父さんが働いて、私たちを養ってくれたんだよ。アンタが自分ひとりで大きくなった訳じゃないでしょ！そんなこと、二度と言ったらあかん』
大学のことがあるから、私と妹の感情の温度差があるのはわかるけど……

でも、父のことを客観的に一人の男性としてみたら、すごくいい生き方をしていると思うんだ。
確かに見栄張りといわれるかも知れんけど、困った人を見て知らん振りできない性格なんだもん。そういうのって、なかなか出来ないと思う。言い方は乱暴だから優しくはないけど、近所の人に人望もあるしね。
夫として、父親としてみても、浮気をするわけでもないし、暴力振るうわけでもない。ギャンブルもしないし、お酒に呑まれることもないし。ま、借金はあっても、ちゃんと家はあるわけだし。70歳を過ぎてもまだ現役で働いているし。娘が困った時にはすぐに駆けつけてくれるし、妹とダンナさんの様子がヘンだ……と言って、私に心配して尋ねたりするし。

……と、今さら父のことを持ち上げるのもなんだかと思うけど、そういう父がさっきまでここにいたので、書いてみました。

ボストンバッグをたすき掛けにして、『これじゃぁ、田舎もん丸出しだなぁ～』と笑いながら、父は帰って行きました。