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ゾクゾクの棋戦鑑賞 [私の日記]

本日6月28日、14歳でプロ棋士になった藤井聡太七段が渡辺明三冠に挑戦するヒューリック杯棋聖戦五番勝負第二局が行われました。
この一局がどれほどすごい対決かというと、現役プロ棋士の中ではトップといわれる渡辺三冠相手に、数々の最年少記録を打ち立て続けている藤井聡太七段が初タイトルに挑戦するという夢の大一番勝負なのでした。
今日のネットニュースでもトップニュースとして取り上げられていますが、結果は見事に藤井聡太七段が勝ちました。

第一局は接戦の上藤井聡太七段が寄せ切りましたが、今日は90手という短い手で、渡辺三冠は一度も王手を掛けられずの完敗でした。ネットニュースでも、現役最強と言われる渡辺三冠がこれだけの負けをしたのは見たことがないと言われるほどの、藤井聡太七段の圧勝でした。

なぜ突然、将棋の話になったのかというと、最近、私自身が将棋のゲームにはまっているから。
最近の藤井聡太七段の活躍ぶりをネットニュースで知って、あまりの強さに、この強さがどれくらいすごいのかを知りたくて、まずは自分も将棋をやってみようと思ったからなのでした。
将棋は、子供の頃か社会人になってからなのか覚えていないけど、なぜかルールは知っていて、若いころには将棋のゲームもやったことがありました。でもその当時は麻雀だとか碁の方に興味があったので、その後は遠ざかっていました。
でも、今回あらためてルールの確認をして、アプリの将棋ゲームで毎晩何局か指す毎日です。
とはいえ、全くの初心者なので、定石とか筋読みなどはほとんど関係なくやってます(^^; レベル1で16勝4敗というレベルです(^^;

そして、棋戦の種類や棋士のレベル、タイトル戦に挑戦するためにはどれ位勝たないといけないのかなど、将棋界の基本的なことを全く知らなかったので、これは勉強しました。
これだけ藤井聡太七段がすごいと言われていても、将棋界全体の中での立ち位置を知らなければ、すごさは実感出来ないと思って。

将棋のことを知らなくても、プロ棋士と言えば羽生善治という名前は聞いたことがあると思います。羽生善治九段は私と同世代なので、その活躍ぶりとすごい棋士だということは知っていました。今回いろいろ将棋界のことを勉強する中で、羽生善治九段は平成のレジェンドだということを認識しました。

その時の棋士の名前を称するときに、棋士のレベルが分かります。棋戦のトップ勝負であるタイトルは8タイトルあります。名人戦、竜王戦・・・タイトル戦にもレベルの順位がありますが、2タイトル以上保持している棋士のことは二冠、三冠・・とその時点で保持しているタイトル戦の数を〇冠と称します。1タイトルの場合はタイトル名を冠とします。○○名人とか○○竜王とか。そしてタイトル保持者以外は〇段という棋士の段数をつけて呼びます。
段はいろいろな世界でのレベル感を表すもので、昇段するためのルールによって決まってきます。段は数字が大きいほど、レベルが高いということですね。

藤井聡太七段、羽生九段は、現在のタイトル保持者でななく、渡辺三冠は王将、棋聖、棋王のタイトル保持者ということです。本日の棋戦は、渡辺三冠が保持している棋聖に藤井聡太七段が初めてタイトル保持者になるための挑戦戦です。
ちなみに羽生九段は全盛期には8つのタイトル戦のうち7つのタイトル保持者として羽生七冠となり、あまりの強さを称するために「永世」を名乗ることが許されています。1回きりではなく、一定の期においてそのタイトルを保持し続けたすごい棋士に与えられる将棋界最高の称号になります。そして永世称号は引退後に与えられるのが原則となります。
羽生九段は残念ながら現在はタイトル保持者ではないので九段と称されています。将棋の世界では年齢が若い方が、有利なようです。高校生である藤井聡太七段の方が、アドバンテージがあるということなのですね。

ネット記事で、藤井聡太七段のすごさがもっと実感出来て楽しいのは、実際に局を観戦することだということが書いてありまして。
昔はNHKなどの将棋解説くらいでしか映像で観ることが出来ませんでしたが、今は、ABEMAで将棋対戦の実況中継を観ることが出来ます。しかも割と簡単に、無料で。

普段タイトル戦をはじめとする将棋の対戦は平日に行われることが多いそうで、日曜日に開催されるのは珍しいとのこと。なぜそうなったかというと、コロナ自粛のためにしばらく棋戦が行われず、緊急事態宣言解除以降、超過密スケジュールで数々のタイトル戦や公式戦が行われているのです。
藤井聡太七段も渡辺三冠も、タイトル戦を掛け持ちで戦っているのは、超レアなことだそうです。

タイトル棋戦は長時間にわたって行われます。棋聖戦は5番勝負なので3回勝つと勝ちになります。5番勝負というのは、それぞれ3時間の持ち時間、朝9時開始で勝負はだいたい夕方の6~7時頃につきます。
実は、今日はその9時から勝敗がつくまでの約9時間、ずっと観戦していました。

9時間も観続けることができるのか?と思っていましたが、よくよく考えてみると、普段の会社での仕事もこの時間と同じくらいに集中してやっていることに気が付きました。次の一手を打つまでに、藤井七段はかなりの時間を序盤中盤戦で使うのが最近の特徴ですが、その間に何かをずっと考え続けるということ、実は私自身も普段の生活でやっていることだなぁ~と。
今日は朝の8時45分頃、対戦前の様子から終局の18時半頃まで、昼食タイム以外はほとんどABEMAで観戦してました。
次の一手を打つまで、長ければ30分以上盤上は動かないけれど、そこは解説者の方々のコメントも面白くて見入ってしまいました。

解説者の方は次の一手の予想やその先の筋読みをするんですが、それは正直まったく理解できないんですが、棋戦にまつわる所作や小ネタも披露していただいているので、けっして飽きない。
解説者は現役のプロ棋士が担っているんですが、みなさん喋りがうまい。次の一手の予想の場面でも、私にはさっぱりわかりませんが、ご自分の成長のためにあれこれ手合いを考えている様子は、将棋界は勝てばそれまでという訳ではなく、みんなでレベレルアップしていこうという気風が感じられてすごいと思いました。
渡辺三冠も、勝負に敗れたすぐ後に感想戦という振り返り戦の中で、あの時の一手がもし別の一手ならどうなっていたかなど、負けたのにもかかわらず真摯に振り返っている姿は、とても感動的でした。

将棋は正しい答えがない戦いです。相手が打った手に対して自分がどの一手を打つか、幾通りもの結果が導かれる。棋戦の解説だけでなく控室では検討会というのもリアルタイムで行われているほど。こうだったら、こうなるのでは?という予想をし続けているのを知って、素直にすごいと思いました。
今日の棋聖戦での勝負手は、誰もが予想しなかった二手が勝因だったようですが、それについてはたぶん当面の間、棋士界では語り継がれると思います。
敗れた渡辺三冠も読み切れなかった二手でした。

丸一日棋聖戦を鑑賞して、いろいろなことを初めて知ってとても面白かったし、改めてまったく動ぜずに意表を突きながら淡々と攻めていった藤井聡太七段の怪物ぶりに、ゾクゾクした体験になりました。
だけど次は、渡辺三冠にもなんとか藤井七段を打ち負かす善戦を期待したいですね~



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藤井さんは本当に素晴らしいと思います。あの若さであの謙虚さと実力。末恐ろしいものを感じます。
by お名前(必須) (2020-07-23 19:48) 

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