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ボーナスの配分の話 [おしごとのこと]

課長になっての初めての大仕事、人事査定が終わり、今まで見えていなかったいくつかの問題点・疑問点が浮かび上がってきました。一般職から管理職へと立場が変わり、視点も変わったということでしょうか。その中で特に感じるのは、労働条件や待遇にかかわることです。その中の一つが、ボーナスの決まり方について、です。

何年か前に人事制度が新しくなり、昇給昇格やボーナスの決まり方が以前よりも透明になりました。期初に各個人が上司と相談して目標を立て、期末にその達成度を申告、上司が5段階査定をしします。昇給昇格については、さらに各人のスキル・能力などを上司が査定した評価と各半期の達成度を総合して、人事部や役員が最終決定をします。

透明度が高いと書いたのは、以前は自分がどんな査定をされているかを知らされなかったのと、各人が自分が挙げた成果をアピールする場がなかったのに比べて、今の制度は上司のつけた査定が知らされるのと、各人が自分の仕事ぶりを振り返る機会があるから、という意味でです。
昇給昇格の基準が公開されているのと、上司との面談の中で自分がどう評価されているのか、上司の査定に不服があれば反論する機会が与えられている(それで是正されるとは限りませんが)ところが、透明性の高いところだと思います。

さて、ボーナスの決まり方について。まず会社が業績等から判断して当期のボーナスファンドを組みます。
次に、各部店を5段階にランク付けします。実績や期初に各部店が立てた目標の達成度合いなどから、本部で判断します。そのランクによって、会社のボーナスファンドを各部店に配分するのです。このランク付けは相対評価になるため、前期と同じ実績・達成率であっても、ランクが下がる場合もあり、各部店に割り当てられるファンドの配分も下がる場合があります。

さらに、各部店に割り当てられたファンドを、各部店長が部店の中で配分します。各個人のボーナスは、この部店の中での配分によって決められるわけです。その基になるのが、人事査定での各自の目標達成度に応じた5段階査定のランクです。
しかし、ファンドの総額が決まっているために、評価は絶対評価であっても、この配分の段階で相対的な配分になるわけです。

つまり、前期A評価で今期も同じA評価をもらった人と、前期はB評価だったが今期は頑張ってA評価をもらった人とでは、部店ファンドの総額が同じ場合、前者の人は前期よりもボーナスが減って、後者の人はボーナスが上がる、という現象が起こるわけです。

たとえば、ある部店の社員が2人とします。前期の部店ファンドの総額が200万円、社員1はA評価、社員2はB評価、AとBの差は20%とします。この場合、社員1の人は60%の120万円、社員2は40%で80万円の支給になります。
今期も同様に部店ファンドが200万円であった場合、社員1はA評価、社員2もA評価の時、社員1は50%の100万円、社員2も50%で100万円の支給となります。
社員1は上位A評価をキープしているのに、ボーナスが20万円下がり、社員2は社員1とおなじA評価であるのに、前期よりも20万円ボーナスが上がるということになります。
前回よりもランクが上がった人が増えるのは当たり前ですが、総額のパイが決まっているために、上がった人がいる分、評価に関係なく下がる人がいる、ということです。

ここでもう一つ、問題があります。同じA評価の人同士を比べてみた場合、目標の立て方や達成水準の決め方によっては、低い目標の人や高い目標の人がいる、ということです。
目標を立てる時、本人の能力や仕事の難易度に応じて達成水準を決めるため、会社への貢献度が高い人でもA評価、低い人でもA評価をもらう場合もあるのです。
実際には、各人の基本給に各評価ごとの係数を乗じた月数を掛けるので、給与水準によってボーナス総額も変わりますが。

実際には、各評価によって配分する分と、部店長の采配で配分できる分があるそうなので、それで調整することも可能だそうですが。。。

実は、今回の人事査定の後でうちの支店長にこのことを相談されました。彼は支店長になったのは最近なので、今回初めて自分が配分する立場になったのでした。実際に配分を考えていて、こういう矛盾点とか疑問点に遭遇したみたいです。私自身はやったことがないので、今まで深く考えたことがなかったのでした。

でもけっきょく、会社の用意しているボーナスの総額が決まっている以上、配分せざるを得ないんですよね。評価は絶対評価なのに、実際の配分は相対的な配分になってしまう……ということは、よく考えれば仕方のないことなのかな、と。納得がいくようにするとすれば、評価も相対評価にしないとだめなんですよね。
でも、各自で設定した目標の達成率で評価する方式の場合、相対評価にはならないし。ということは、目標を立てる時、同じ資格の人は一律の目標を立てるべきなのか。

彼は『おかしいよねぇ~前期よりもボーナスが下がった人は、納得できないよねぇ~』を連発してました。“そうは言っても、そういう制度なんだから……会社もうまいこと考えたな”と思いながらも、『ボーナス支給のときみんなと面談して、ちゃんと説明したら納得すると思いますヨ』と言っときました。
以前別の支店で、当時の支店長にどうしてそのボーナスの額になったのかをちゃんと説明してもらって納得できたことがあったので。一切そういう説明のない支店長もいたけど。

目標設定や査定結果をしっかりフィードバックしてくれる上司には、やっぱり信頼感を覚えるし、その逆の場合はかなり不信感が高まるし。今までの経験の中で自分がそう思ったので、自分が誰かを評価する立場に立った時は、やっぱりちゃんと部下に説明してあげたい。

この3日間で今期の目標設定の面談を一人ずつとしたんだけど、今の支店のメンバーはボーナスの配分のことや部店ファンドの決まり方なども知らなかったみたいなので、1人1時間くらい掛けて説明しました。やっぱりみんな、すっきりとした顔してたし、特に営業以外のメンバーは会社の経営方針とかは今まであまり関心を持っていなかったみたい(と言うよりちゃんと説明してもらう機会が少なかったからだと思うけど)だけど、けっこう興味を持って聞いてくれた感じでした。

ところで、私自身の今回のボーナスは、個人の査定結果は前回と同じなのに、以前いた支店の部店ファンドが下がるので、前回よりも減っちゃいますねぇ。。。DVDレコーダーとグッチのバッグをボーナス一括払いで買ったので、痛い。。。




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