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残業のこと [おしごとのこと]

前回書いたボーナス配分に続いて、人事査定で感じた他の問題点“残業することの是非”についてです。この記事を書くにあたって、いくつか残業に関する記事を検索していくうちに、部下や私自身の残業のことだけではなくて、日本のサラリーマン全体の残業に関する問題点も根が深いものだなぁ~と、あらためて実感した次第です。

まず身近なところで、最近事査定を通じて感じたことから。
うちの部署の事務職の女性たちは、比較的入社年数が浅いメンバーが多く、資格や給与の額もそんなに差がありません。
ただその中でも、リーダー的な立場でみんなを仕切っている人がいます。その女性は仕事の精度も処理スピードも他のメンバーよりも優れていて、同じ仕事量でも、効率よく仕事を進めています。逆に処理スピードが早い分、受ける仕事量も他の人よりも多いのですが、残業はほとんどせず、始業終業時間ともに定時で勤務表を申告しています。
一方、やるべき仕事を定時までにこなすことが出来ず、毎日残業をつけている人もいます。
その二人の基本給自体にはそれほど差がないために、最終的に受け取る給料は、後者よりも前者の人の方が少ないという現象が起こっているわけです。……単純に考えると、それってやっぱりヘンな話だなぁ~と思うのです。本人の仕事量、会社への貢献度に応じたお給料をもらっていない、ということになるわけです。

このねじれた現象を解決するためには、どうしたらいいんだろう……
考えられる方法としては、
①仕事が遅い人に、残業をつけないように、と言う。……でも、スピードは遅くても仕事をしたことには変わりないから、残業代をつけるなというのは、ちょっと酷な気もするし、法的にも問題があるかもしれない。
②仕事の遅い人が残業しないでもこなせるように、仕事量を減らす。……でも、減った分を代わりに誰かがやらなければならない。当然、仕事が出来る人がやらなければならず、仕事量が増えてしまう。
③仕事が遅い人に、頑張ってスピードアップしてもらって、残業をしないようにしてもらう。……これは個人の能力の問題なので、なかなか簡単にはできないだろうし。
④仕事が出来る人の基本給をあげる。……長期的には、人事査定での昇格・昇給によって能力や貢献度に応じた評価をするとしても、他の部署とのバランスや会社の人事の考え方にも左右されるから、単純にはいかない。ましてや、短期的な解決には結びつかない。
⑤ボーナスで差をつける。……これは前回にも書いたとおり、ボーナスファンドの配分に矛盾点があるため、差がつけにくい状況。

……とあれこれ考えてみたけど、根本的な、画期的な解決方策がみつかりません。
“でも、やっぱり納得いかないなぁ~”という気持ちは募ります。

で、ネット検索で見つけた記事。http://www.nikkeibp.co.jp/feature/080304_nominal03/index.html 
“残業0”を掲げながらも連続増益を果たしている会社のトップのインタビュー記事です。
この記事を読んで、やっぱり、③が基本かなと。“残業するな”と強制的に上司が言うことによって、各個人が効率的な仕事の仕方を身につけていく。仕事ができなくても残業代がつけられるという今の現状では、“残業代を稼ぐためにダラダラ仕事をする”という人も出てくるわけで。それって会社の利益に反してる行為だし、社員同士のモチベーション低下にもつながること。基本給が少ないから残業するというのは、また別の問題だと思うし。
あとは、④・⑤で少しでも調整するってことだと思います。
そこで、私が出来ることを微力でもやっていきたいなと。

日本のサラリーマン全体の残業に関する問題点についても、上記の記事を読んで、いろいろと考えさせられました。特に、残業がつかない中間管理職のこと。って、私もその中の一人なのだ~と、今さらながら思い至ったわけで。

中間管理職は、仕事のノルマや責任が増え、必然的に労働時間が長くなるのに、残業代がつきません。下手をしたら、残業代がつく部下よりも、お給料が少ない、ということもあるのです。役職手当があったとしても、残業代をつけた方が多いのです。
うちの会社もそういうことがあり得るのだけど、他の会社と比べると全社員の残業時間が少ない方なので、まだましかも。でも給与体系は、一般職の上位クラスと、中間管理職の下位クラスとはほとんど差がないので、逆転現象はあります。私自身、中間管理職の中では最下位クラス。

残業のことで言うと、以前は自分自身で仕事の段取りをうまくつけて、残業せずにさっさと帰っていたけど、今は部下が残業していたら帰れない。部下が相談や報告があると言えば“明日にして”とは言えないし。自分自身の仕事がなければ帰ってもいいかもしれないけど、私の上司も帰らないので、一人だけ先には帰れない。。。けっきょく、やるべき仕事がなくても残っている毎日です。そして、けっこうそれが今のストレスの一つになってます。って、これはほんとはまた別の問題なんだけど。(一番上の人が帰らないと、部下は帰れない……ということを、一番上の人が自覚していない、ということに問題があります。特に営業はそうですねぇ。その証拠に、一番上の人が会議でいない日は、みんなけっこう残業せずに帰ってます)

中間管理職は労働基準法における管理職なのか、マクドナルドの店長さんが起こした裁判での判決の是非や、一時期取り沙汰された“ホワイトカラーエグゼンプション”“労働裁量性”の問題などなど……日本のサラリーマンの抱える構造的な問題点ってけっこう深刻だなぁ~と。
中間管理職になれて、私自身はすごく良いことのように思ったのに、手放しでは喜べない実態に気がついたのでした。でも、待遇面だけで判断すると、けっきょくしんどいのは自分自身だと思うのです。もっと違うところで考えた方がいいのでは、と思うのです。
もともと私は、小学生・中学生の頃から、学級委員や生徒会役員などをすることが多かったし、大学のクラブでは副幹事長をやったりと、○○長という役職をするタイプだったのでした。あ、それは自分だけがやりたいと立候補したわけじゃなく、周りも適性と認めてくれていた……結果と思います(思いたい)。
それと、自分の知っている知識を人に教えたいという傾向もあります(他の人が知らないことを知っている、というちょっと自慢も入ってます)。
それから、誰かの悩みやトラブルを本人から直接聞いて、解決してあげたい、という願望を持つ傾向もあります。
加えて、不公平だとか理不尽なことが許せなくて、けっこう正直に(何も考えずに)然るべき人に意見したがる性格でもあります。
……という性格なので、管理職って自分向きだなぁと。そして、実際にこの3ヶ月過ごして“この立場、けっこう楽しいやん”って思っているのです。あとは、暴走しないようにということと、バランスを考える、そして実績をあげる、のが課題かと。

待遇面ではなかなか美味くないかもしれない管理職になっちゃったので、あとは、その立場にどう付き合っていくかが、この先当面の課題ですねぇ。
さて、次回おしごとのことでは、『経営方針の変更について』というテーマで書いてみたいと思います。

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