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治療にまつわるお金の話①【高額療養費制度】 [乳がんなんて吹っ飛ばせ!]

治療費や入院費用について、今の所判明していることについて、書いてみます。前回の終わりにも書きましたが、治療費のことについては、大雑把なことは分かっても、細かい所までは情報が少ないように思うので、少しでもこれを読んでいただいた方の参考になればよいなと思います。

もちろん、病院や治療内容によっても異なると思うので、そのまま同じという訳にはいかないでしょうが。

まずは、明細について書く前に、お金にまつわる大事なことを書いておきます。大きく分けてポイントは5つ。

1.自分の加入している公的医療保険の高額療養費制度の確認と申請手続を行うこと。

2.確定申告の医療費控除制度内容と控除対象となる支払の確認と、その準備(支払明細や領収書)を行うこと。

3.生命保険やがん保険などの保障内容の確認、手術給付金や入院・通院給付金の請求方法やタイミング等の確認を行うこと。

4.仕事を続けていきたいと思っている人は、上司や人事担当者に相談して、長期休暇や継続通院をカバー出来る態勢を取ってもらえるかどうか、休暇制度も含めて、会社に確認すること。

5.国民健康保険以外の公的医療保険加入者の人は、仕事で賃金カットや無給となる場合の、傷病手当金について確認しておくこと。また退職せざるを得なくなった場合の失業保険受給の手続きについての確認も必要。

それぞれ長くなりそうですが、まずは一つ目。

【1.高額療養費制度について】
保険診療対象となる手術代や入院費用の自己負担分が1ヵ月単位で一定額以上になると、高額療養費として後で戻ってきます。通常は3ヶ月後位のようです。一定額というのは、年齢や所得によって変わります。また、計算の仕組みも少し難しいのですが、入院前にあらかじめ『限度額適用認定証』を発行してもらっておけば、病院での自己負担額は一定額までで済むので、多額の費用が掛かりそうな場合は安心できます。

具体的にわかりにくいと思いますので、私の場合を例に書いてみます。

入院期間:1/28~2/10、手術日1/30(右乳房全摘手術+センチネル生検)
 
①1月分の保険診療対象分:入院代、手術代、薬代、麻酔代、病理検査代、検査代、医学管理代、処置代等で490,770円。本来の自己負担額=490,770円×30%=147,240円。

②1月分の高額療養費の一定額=80,100円+(上記①医療費490,770円-267,000円)×1%=82,338円

③1月分の保険診療対象外:差額ベッド代13,440円(4日分)+食事生活負担額2,080円+自費1,060円=16,580円

  
④1月分の窓口での支払額合計=上記②82,338円+上記③16,580円=98,918円
ちなみに『限度額適用認定証』がなければ、本来の自己負担額①147,231円+上記③16,580円=163,811円が支払額となり、147,231円-82,338円=64,893円が後で還付されます。

では、同様に2月分。
①2月分の保険診療対象分:入院代、薬代、医学管理代、検査代、処置代等等で183,950円。本来の自己負担額=183,950円×30%=55,190円

②2月分の高額療養費の一定額=80,100円+(医療費183,950円-267,000円)×1%=79,269円

③2月分の保険診療対象外:差額ベッド代33,600円(10日分)、食事生活負担額7,280円、自費740円=41,620円

④2月分の窓口での支払額合計=上記①55,190円+上記③41,620円=96,810円
 1ヵ月の高額療養費限度額に満たないので、実際に掛かった55,190円となります。

ということで、2週間の入院および手術費用の合計は、195,728円でした。

これを書きながら気が付いたんですけど。
この高額療養費は1ヵ月単位ということが肝かも。
例えばもし、入院期間が2ヶ月に跨がず、すべて同じ月だった場合をシュミレーションしてみました。

①保険診療対象分:1月分490,770円+2月分183,950円=674,720円。本来の自己負担額=674,720円×30%=202,420円
②高額療養費の一定額=80,100円+(医療費674,720円-267,000円)×1%=84,178円
③保険診療対象外分:1月分16,580円+2月分41,620円=58,200円 
④窓口での支払額合計=上記②84,178円+上記③58,200円=136,178円

2ヶ月に跨った場合の負担額合計195,728円-同一月の場合の負担額合計136,178円=59,550円
なんと、全て同じ月の場合は59,550円もお得になったのでした。
2月で高額療養費の恩恵を受けてないからですね。
このことに気が付いていれば、せめて入院をあと1週間遅らせて2月初めにしていたのに~!!と、後悔。

但し、この制度は少し複雑で、同じ世帯で同一月に21,000円以上の自己負担が2回以上あれば合算出来るとか、直近12ヶ月で4回以上高額療養費の支給を受けている場合は4回目から限度額が下がるとかあるので、一概には言えませんが、出来るだけ同一月に高額支払となるようにすれば、恩恵を受ける額も変わるということのようです。なかなか、そう都合良くは出来ないでしょうが。。。

ちなみに2月は、今日退院した抗がん剤治療のための入院で本来の自己負担額は28,323円でしたが、前回の2/1~2/10までの入院分との合算で83,513円のところ、高額療養費の一定額=80,100円+(医療費278,360円-267,000円)×1%=80,214円なので、一定額を超えた3,299円が恩恵を受けられたようです。

高額療養費のことで、これだけ長くなってしまったので、重要なポイント2~5についてと、実際の治療費については次回以降に。。。



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