免疫力アップ大作戦!㊴香川1日目 [旅行]
6月9日から2泊3日で、香川県に行ってきました。今回の旅は行く前からちょっとドキドキ。嬉しくてとかではなくて、あることが不安で。
それは、こんぴらさんの本宮までたどり着けるか 765段の階段を昇れるのか
この旅行の計画を立てた時、何度も迷いました。『行くか、止めるか』
785段の階段なんて、私にとっては未知の世界。まったく体力に自信のない、というよりも体のあちこちガタが来ている私に、そんな無謀なことが出来るのか??
ただ、なぜだか、香川のこんぴらさんには以前から行ってみたいと思っていたのでした。決して信心深い訳ではないけど。
こんぴらさん、子供の頃から慣れ親しんだ名前だからかもしれません。私の実家から歩いてすぐのところにもこんぴらさんがあります。この香川のこんぴらさんの御分霊が祀られています。峰山藩の京極家が何度も交渉して、丹後にこんぴらさんを招致したそうです。
この丹後のこんぴらさんは、子供の頃の遊び場でした。よく考えてみると、学校以外で遊んだ場所としては一番多かった気がします。私にとってのお祭りや初詣といえば、こんぴらさんなのでした。
そのこんぴらさんの本家本元が香川県にあることを知って以来、気になる存在になったというわけです。ただ実際に行くには、やたらと階段が多いということで二の足を踏むばかりでした。
ところが。この免疫力アップ大作戦!の旅で、宿泊していない県が残りわずかとなった中の一つが香川県だったので、これはもう行ってみるしかないか!と。
本宮までたどり着けないかもしれないけど、とりあえず挑戦してみることにしたのでした。
ちなみに金毘羅さん(こんぴらさん)というのは通称で、神社の正式名称は『金刀比羅宮(ことひらぐう)』、神社のある象頭山全体の通称名が『金毘羅山(こんぴらさん)』となります。こんぴらさんのある町が『琴平町(ことひらちょう)』になります。こんぴらさんというときは、神社そのものを指す場合と象頭山を指す場合があります。
新幹線で岡山、岡山でレンタカーを借りて出発。瀬戸大橋を渡っていきますヨ。
毎度のことながら、良い眺めでございます。
与島SAで休憩タイム。
これから向かう讃岐富士も見えますね。
与島からは30分程度で、金毘羅さんに到着します。まずは、この日のお宿『琴平花壇』さんに行って、車を停めさせてもらいました。チェックイン前だけど荷物も預かってもらって、部屋に運んでくれていました。
お宿から参道入口までは歩いて5分ほど。平日だったけど、修学旅行生や観光客でけっこう賑わっていました。
階段に挑戦する前に、まずは腹ごしらえ。香川と言えば・・・讃岐うどん
讃岐うどんにはいろんな食べ方がありますよね。私は関西人?なので、関西風だしのかけうどんが好きだけど、せっかくなので他ではあまり見られない食べ方で。とり天しょうゆうどんです。
茹でたうどんに醤油をかけていただきます。出汁をかけるぶっかけとはまた違ったかんじですが、美味しかったデス。
いよいよ、階段スタート
しばらくは緩やかに参道が続くので、『これなら大丈夫かも?』と思ったりするのですが。
大門までの365段は、こちらの籠に乗って行くことが出来ます。でも、籠に乗る態勢もけっこう辛そう・・・籠の屋根の上の座布団は、干しているのかな?
この辺りまでは10段位までの階段があった後、しばらくはフラットになる…の繰り返しなので上りやすいですが、だんだんと本格的な階段が待っています。
見上げるとその先に立派な門が見えます。『お~ もうすぐだぁ~』
いえいえ、まだ大門に着いたばかり。この先からが金毘羅さんの境内になります。
大門からの眺め。既に良い眺め。ここまでで365段 でもまだ半分以上残ってる(^^;
大門を過ぎると、『五人百姓』のお母さんたちが加美代飴というべっこう飴を売っています。籠屋さんが大門までなのは、境内は神聖な場所なので営業が許されていないから。なので、この先はお店屋さんもないし自動販売機もありません。
唯一営業を許されているのが、この『五人百姓』たち。ご供養に功労があった五家のみに境内での営業が許されているとのこと。この5人とも同じ飴のみを売っているので、誰から買うのか迷います(^^;
しばらくはフラットな道が続き、ほっと一息。
と思ったら、またまた階段。
『おっ、屋根が見えるぞ~ もうすぐだぁ~』
と思ったら、本宮ではなくて旭社という社殿。建物全体に施された彫刻が立派で、完成までに40年かかったそうです。
旭社から更に奥に行くと、急に木々に囲まれて荘厳な雰囲気になります。
『何だってぇ~』と思わず口にしてしまうほど、インパクトのある急勾配の階段が目の前に立ちふさがります。これまでで一番の急階段が最後の最後に待っているなんて~ 心が折れそう。
そんな人たちを励ましてくれています。
階段の途中で休憩しながら、何とか本宮に到着~
『やったどぉ~ 登れたぞぉ~』
頑張った私を待っていてくれたのは、こんなに見事な讃岐富士
遠くに、瀬戸大橋も見えます。
上ってくる途中で、幼稚園くらいの男の子がお父さんに連れられて一生懸命上っていました。
『もうしんどいよぉ~』
『もうちょっとだから、がんばれ~ 本宮さんに行ったら、賢くなるんだぞ~』
そんな会話の二人を追い越し一足先に本宮へ到着したんですが、その後、男の子が最後の一段を上り終えた瞬間に再び遭遇。
『やったぁ~ やったぁ~』
よく頑張った男の子の喜ぶ様子を見て、目を細めているお父さんも素敵でした。
私は、上り始めてから、休憩を入れてだいたい30分くらいで上れました。上っている間はとてつもなく長く感じましたが、意外と短かったことにびっくり。
あまり運動をしない私でも、普段通勤で地下鉄駅の40段くらいの階段を上り下りしているせいか、実は意外と体力があったんだなぁ~と。
上りきった達成感、ひしひしと感じました。
本宮のお社に参拝して、境内を散策。荘厳な雰囲気です。
長い渡り廊下が圧巻。
座って休憩するベンチが少なかったので、渡り廊下で日陰になっている階段でしばし休憩。この日は30度近い気温で暑かったけど、日陰だと心地良い風が吹いてとても気持ち良かった~
ここからの眺め、一枚の絵のようです。
そうそう、写真に写っている参拝者の方たち、杖を持っている人が多いですよね。この杖は参道のお店でただで貸してもらえるそうです。お礼に返す時にお土産を買っていく…ということみたいです。
私は行きはお店に寄らなかったので、杖なしで上りました。行き交う人を見ると杖を持っているのは半分くらいかな。杖があったら、もっと楽だったのかな?
可愛らしいおみくじがありました。『こんぴら狗(いぬ)』のお守りがもらえます。
江戸地方から金毘羅さん参りに行きたくても行けない人たちが、自分の代わりに飼い犬に代参させたという風習があり、主に代わって金毘羅さん詣でをする飼い犬のことを『こんぴら狗』と言うそうです。犬が何百キロも旅をして、この階段を上って金毘羅さん詣でするなんて、なんとも素敵な話ですよね~
金毘羅さんのお守りといえばこちら。幸せの黄色いお守り。ウコンで染められた生地で出来たお守りで、金毘羅さんの『金』と相まった黄金の福々しいお守りです。
甥っ子たちにお土産として買いました。上の甥っ子が今年から海上自衛隊に入隊したので、海の神様が祀られている金毘羅さんのお守りを渡したいと思って。
金毘羅さんには海の神様である大物主が祀られています。なので、たくさんの船の写真が奉納されています。海上から撮った船の雄姿に名前も刻まれていて、それぞれの船の海上安全、大漁祈願が祈られています。
これは以前TVで見たことがあります。船乗りたちが金毘羅さん近くの海を航行した時、自分たちで金毘羅さんにお参りする代わりに、この流し樽に初穂やお神酒、お賽銭などを入れて、『奉納金刀比羅宮』というのぼりを立てて海に流します。それを拾った地元の人が金毘羅さんへ届けて奉納するという慣習です。海上自衛隊の練習船からの流し樽もありましたヨ。
こちらも『こんぴら狗』と同じように、自らお参り出来なくても代わりの方法を見つける…ほどに信仰が厚いということを感じます。代わりを頼まれた犬や樽は、これまた信仰の厚い庶民に助けられて無事に金毘羅さんまでたどり着く。信仰の数珠繋がり、とても素敵な風習ですね。
こちらには、世界的冒険家堀江謙一氏が、南米エクアドルから東京まで138日間かけて単独航行した時に乗っていたアルミ缶リサイクルソーラーボートが奉納されています。どこにも寄港せず、5ヶ月近くもこの船で生活しながら太平洋を横断したなんて、ほんとにすごいことです。
本宮をお参りしたあとは、再び階段との格闘。下りは上りに比べると息は楽だけど、足がツライ。足への負担を掛けないように、行きに見過ごしたビューポイントに寄りながらゆっくりと下りて行きました。
こちらは『神馬(しんめ)』、馬が2頭います。神事のときにお出ましになります。
大型車両運搬船用の大きなプロペラが奉納されています。めちゃくちゃ大きいです。
『こんぴら狗』の銅像、可愛いです。
御寄進の石碑がずらりと並んでいます。この風景、丹後の金毘羅さんにもあるので、何だか懐かしいです。
大門を過ぎて、参道に降りてきました。
軒下に見慣れないものが。何のためにあるんでしょう??
参道のお店で一休み。ブラッドオレンジのグラニテ。
ブラッドオレンジジュースをそのままシャーベット状にしたもので、とても美味しかったです。
参道からお宿に向かう途中、見事な屋根付きの橋があります。『鞘橋』という橋で、先ほどの神馬が1年に一度の神事でこの橋を通るそうです。普段は通れないようになっています。
この日のお宿『琴平花壇』さんに戻ってきました。チェックインは眺めの良いラウンジで。
ウェルカムドリンクは冷やし飴です。
お部屋は露天風呂付36㎡のツインルーム。
露天風呂は眺望はありませんが、新緑の木々がいい感じ。源泉掛け流しです。
コーヒーはサービスですが、冷蔵庫は有料。この冷蔵庫についてはお宿からの説明書きがあって、地元ならではのものや珍しい飲み物を厳選して用意しているとのこと。確かに、ワクワクするようなラインナップです。
アメニティも充実。
とりあえずは地ビールを頂いて、ほっと一息。
部屋のお風呂の前に、お宿の大浴場に行きました。
ところが。体を洗ってから内湯に浸かった途端、足が攣った~
いつもよく攣るのはふくらはぎだったり、太ももの内側だったりするんですが、この時は太ももの前側が攣って、激痛 しかも両足とも!
湯船の中で態勢を変えても治らないので、このままではヤバいと思ってすぐに湯船から上がって体を拭く間もなく脱衣場へ。幸い誰もいなかったので、とりあえずバスタオルを羽織っただけの状態で、足を伸ばしたりいろいろやってみたものの治まりそうになくて。立てないほどだったけど、何と幸いなことに、脱衣場の一部がガラス窓になっていて、その向こうの庭を眺めながめながら涼めるように外向きに椅子が用意してありました。しばらくこの椅子に座って、痛みが治まるのを待ちました。。。まだ裸にバスタオルだけの状態で・・・(^^;
その間、他のお客さんが出入りしていたけど、涼んでいる風に思われたのか、なんとか悟られずに。
椅子に浅く腰かけて膝を曲げて、太ももの上部を伸ばした姿勢のままでいると、しばらくすると痛みが和らいできました。
一時は、このままでは誰かお宿の人を呼ばなきゃいけないかも。。。と思うほどの痛みだったので、ほんと焦りました。
普段運動をしていない人が785段もの階段を上り下りするなんてことは、やっぱりキケンですね~ 筋肉痛を心配していたものの、こんな風に太ももが攣るなんてことは想定外でした。ちなみに筋肉痛は翌日ありましたが、大したことはなかったです。
お宿の大浴場は内湯の他に露天風呂もあるんですが、また足が攣ったら怖いと思って、けっきょくその後入らずじまい。
その代わり部屋の露天風呂には入りました。もしまた足が攣っても、変な態勢をとっても人目を気にすることがないですからね~
幸い、部屋の露天風呂では足は攣らず、湯船に浸かってしっかり足をマッサージしました。
夕食は食事処で。おひとり様には窓に面したカウンター席を案内してくれました。
前菜。鶏煮凝り、蛸旨煮、蓮根酢漬け、アラ海老唐揚…そしてとろろ汁。山芋アレルギーにもかかわらず、美味しそうだったので食べてみたところ、痒みは現れず。
最初のお酒は、土佐鶴吟醸千寿。
お造り。鯛、縞鯵、炙りまながつお、サーモン、カンパチ。菊菜を擂ったお醤油や卵白を泡立てた醤油でいただきます。
焼き物。讃岐牛の石焼き。お肉も美味しかったけど、それ以上に野菜がめちゃウマ。
冷やし鉢。焼き茄子と冬瓜。とても美味しい出汁での味付け。
強肴。鱧すき鍋。鱧の季節ですね~
次のお酒は、金陵濃酵純米酒。金毘羅さんの参道に金陵酒造の酒蔵があり、見学出来るようになっていたけど、時間の都合上寄りませんでした。
酢の物。鱧落とし。梅肉で頂くんですが、鱧がこんなに美味しいと思ったのは初めてかも。
油もの。メゴチの天婦羅。野菜はカボチャ、茄子、山菜、ヤングコーン。
このメゴチの天婦羅が絶品 素材の魚が美味しいのか、天婦羅の揚げ方が上手いのか? たぶん両方が相俟って、ものすごく美味しいんだと思います。
3つ目のお酒は、綾菊のがいな酒。そろそろ締めだというのに、いつもの如く駆け込みオーダー(^^;
赤出汁、お椀がカワ(・∀・)イイ!! 味も美味しかったですヨ。それにも増して御飯がめちゃくちゃ美味しかったです。お米そのものの美味しさと炊き加減が絶妙。
デザートは、和三盆ロールケーキ。和三盆は地元香川県の名産品です。クレームブリュレのように和三盆を炙ってパリパリにしてあります。美味しかった~
隣りの席には3人連れの女性客がいたので、最初はうるさそうで嫌だな…と思ったらそうでもなく。看護師さん仲間の先輩後輩の間柄のようで、会話は弾んでいるけど、声のトーンに気をつけてしゃべっているので不快な思いはしませんでした。
逆に、彼女たちの会話に耳だけ参加させてもらって、心地良い時間を過ごさせてもらいました。
お月様、とてもキレイ。
部屋に戻ってからは再び露天風呂三昧。ゆっくりのんびり過ごしました~
この日のお土産。あ、毎度のことながら自分用です。
金毘羅さんで買った幸せの黄色いお守り。甥っ子2人の分も。五人百姓のお母さんから買った加美代飴。参道で買った今治タオルのハンカチ。瀬戸大橋の与島SAで買った四国の名産品、じゃこ天ぷら、鶏軟骨入りかまぼこ、四万十川の岩海苔、蛸のジャン辛。ちなみに食べ物類は、この日と次の日のおつまみになりました。
五人百姓の飴、一緒に付いている金槌で割って食べるんですヨ。これは江戸時代、金毘羅さん参りのお土産としてもらったものを、みんなで分け合って食べていたことに由来しているそうです。
2日目へ続く。
それは、こんぴらさんの本宮までたどり着けるか 765段の階段を昇れるのか
この旅行の計画を立てた時、何度も迷いました。『行くか、止めるか』
785段の階段なんて、私にとっては未知の世界。まったく体力に自信のない、というよりも体のあちこちガタが来ている私に、そんな無謀なことが出来るのか??
ただ、なぜだか、香川のこんぴらさんには以前から行ってみたいと思っていたのでした。決して信心深い訳ではないけど。
こんぴらさん、子供の頃から慣れ親しんだ名前だからかもしれません。私の実家から歩いてすぐのところにもこんぴらさんがあります。この香川のこんぴらさんの御分霊が祀られています。峰山藩の京極家が何度も交渉して、丹後にこんぴらさんを招致したそうです。
この丹後のこんぴらさんは、子供の頃の遊び場でした。よく考えてみると、学校以外で遊んだ場所としては一番多かった気がします。私にとってのお祭りや初詣といえば、こんぴらさんなのでした。
そのこんぴらさんの本家本元が香川県にあることを知って以来、気になる存在になったというわけです。ただ実際に行くには、やたらと階段が多いということで二の足を踏むばかりでした。
ところが。この免疫力アップ大作戦!の旅で、宿泊していない県が残りわずかとなった中の一つが香川県だったので、これはもう行ってみるしかないか!と。
本宮までたどり着けないかもしれないけど、とりあえず挑戦してみることにしたのでした。
ちなみに金毘羅さん(こんぴらさん)というのは通称で、神社の正式名称は『金刀比羅宮(ことひらぐう)』、神社のある象頭山全体の通称名が『金毘羅山(こんぴらさん)』となります。こんぴらさんのある町が『琴平町(ことひらちょう)』になります。こんぴらさんというときは、神社そのものを指す場合と象頭山を指す場合があります。
新幹線で岡山、岡山でレンタカーを借りて出発。瀬戸大橋を渡っていきますヨ。
毎度のことながら、良い眺めでございます。
与島SAで休憩タイム。
これから向かう讃岐富士も見えますね。
与島からは30分程度で、金毘羅さんに到着します。まずは、この日のお宿『琴平花壇』さんに行って、車を停めさせてもらいました。チェックイン前だけど荷物も預かってもらって、部屋に運んでくれていました。
お宿から参道入口までは歩いて5分ほど。平日だったけど、修学旅行生や観光客でけっこう賑わっていました。
階段に挑戦する前に、まずは腹ごしらえ。香川と言えば・・・讃岐うどん
讃岐うどんにはいろんな食べ方がありますよね。私は関西人?なので、関西風だしのかけうどんが好きだけど、せっかくなので他ではあまり見られない食べ方で。とり天しょうゆうどんです。
茹でたうどんに醤油をかけていただきます。出汁をかけるぶっかけとはまた違ったかんじですが、美味しかったデス。
いよいよ、階段スタート
しばらくは緩やかに参道が続くので、『これなら大丈夫かも?』と思ったりするのですが。
大門までの365段は、こちらの籠に乗って行くことが出来ます。でも、籠に乗る態勢もけっこう辛そう・・・籠の屋根の上の座布団は、干しているのかな?
この辺りまでは10段位までの階段があった後、しばらくはフラットになる…の繰り返しなので上りやすいですが、だんだんと本格的な階段が待っています。
見上げるとその先に立派な門が見えます。『お~ もうすぐだぁ~』
いえいえ、まだ大門に着いたばかり。この先からが金毘羅さんの境内になります。
大門からの眺め。既に良い眺め。ここまでで365段 でもまだ半分以上残ってる(^^;
大門を過ぎると、『五人百姓』のお母さんたちが加美代飴というべっこう飴を売っています。籠屋さんが大門までなのは、境内は神聖な場所なので営業が許されていないから。なので、この先はお店屋さんもないし自動販売機もありません。
唯一営業を許されているのが、この『五人百姓』たち。ご供養に功労があった五家のみに境内での営業が許されているとのこと。この5人とも同じ飴のみを売っているので、誰から買うのか迷います(^^;
しばらくはフラットな道が続き、ほっと一息。
と思ったら、またまた階段。
『おっ、屋根が見えるぞ~ もうすぐだぁ~』
と思ったら、本宮ではなくて旭社という社殿。建物全体に施された彫刻が立派で、完成までに40年かかったそうです。
旭社から更に奥に行くと、急に木々に囲まれて荘厳な雰囲気になります。
『何だってぇ~』と思わず口にしてしまうほど、インパクトのある急勾配の階段が目の前に立ちふさがります。これまでで一番の急階段が最後の最後に待っているなんて~ 心が折れそう。
そんな人たちを励ましてくれています。
階段の途中で休憩しながら、何とか本宮に到着~
『やったどぉ~ 登れたぞぉ~』
頑張った私を待っていてくれたのは、こんなに見事な讃岐富士
遠くに、瀬戸大橋も見えます。
上ってくる途中で、幼稚園くらいの男の子がお父さんに連れられて一生懸命上っていました。
『もうしんどいよぉ~』
『もうちょっとだから、がんばれ~ 本宮さんに行ったら、賢くなるんだぞ~』
そんな会話の二人を追い越し一足先に本宮へ到着したんですが、その後、男の子が最後の一段を上り終えた瞬間に再び遭遇。
『やったぁ~ やったぁ~』
よく頑張った男の子の喜ぶ様子を見て、目を細めているお父さんも素敵でした。
私は、上り始めてから、休憩を入れてだいたい30分くらいで上れました。上っている間はとてつもなく長く感じましたが、意外と短かったことにびっくり。
あまり運動をしない私でも、普段通勤で地下鉄駅の40段くらいの階段を上り下りしているせいか、実は意外と体力があったんだなぁ~と。
上りきった達成感、ひしひしと感じました。
本宮のお社に参拝して、境内を散策。荘厳な雰囲気です。
長い渡り廊下が圧巻。
座って休憩するベンチが少なかったので、渡り廊下で日陰になっている階段でしばし休憩。この日は30度近い気温で暑かったけど、日陰だと心地良い風が吹いてとても気持ち良かった~
ここからの眺め、一枚の絵のようです。
そうそう、写真に写っている参拝者の方たち、杖を持っている人が多いですよね。この杖は参道のお店でただで貸してもらえるそうです。お礼に返す時にお土産を買っていく…ということみたいです。
私は行きはお店に寄らなかったので、杖なしで上りました。行き交う人を見ると杖を持っているのは半分くらいかな。杖があったら、もっと楽だったのかな?
可愛らしいおみくじがありました。『こんぴら狗(いぬ)』のお守りがもらえます。
江戸地方から金毘羅さん参りに行きたくても行けない人たちが、自分の代わりに飼い犬に代参させたという風習があり、主に代わって金毘羅さん詣でをする飼い犬のことを『こんぴら狗』と言うそうです。犬が何百キロも旅をして、この階段を上って金毘羅さん詣でするなんて、なんとも素敵な話ですよね~
金毘羅さんのお守りといえばこちら。幸せの黄色いお守り。ウコンで染められた生地で出来たお守りで、金毘羅さんの『金』と相まった黄金の福々しいお守りです。
甥っ子たちにお土産として買いました。上の甥っ子が今年から海上自衛隊に入隊したので、海の神様が祀られている金毘羅さんのお守りを渡したいと思って。
金毘羅さんには海の神様である大物主が祀られています。なので、たくさんの船の写真が奉納されています。海上から撮った船の雄姿に名前も刻まれていて、それぞれの船の海上安全、大漁祈願が祈られています。
これは以前TVで見たことがあります。船乗りたちが金毘羅さん近くの海を航行した時、自分たちで金毘羅さんにお参りする代わりに、この流し樽に初穂やお神酒、お賽銭などを入れて、『奉納金刀比羅宮』というのぼりを立てて海に流します。それを拾った地元の人が金毘羅さんへ届けて奉納するという慣習です。海上自衛隊の練習船からの流し樽もありましたヨ。
こちらも『こんぴら狗』と同じように、自らお参り出来なくても代わりの方法を見つける…ほどに信仰が厚いということを感じます。代わりを頼まれた犬や樽は、これまた信仰の厚い庶民に助けられて無事に金毘羅さんまでたどり着く。信仰の数珠繋がり、とても素敵な風習ですね。
こちらには、世界的冒険家堀江謙一氏が、南米エクアドルから東京まで138日間かけて単独航行した時に乗っていたアルミ缶リサイクルソーラーボートが奉納されています。どこにも寄港せず、5ヶ月近くもこの船で生活しながら太平洋を横断したなんて、ほんとにすごいことです。
本宮をお参りしたあとは、再び階段との格闘。下りは上りに比べると息は楽だけど、足がツライ。足への負担を掛けないように、行きに見過ごしたビューポイントに寄りながらゆっくりと下りて行きました。
こちらは『神馬(しんめ)』、馬が2頭います。神事のときにお出ましになります。
大型車両運搬船用の大きなプロペラが奉納されています。めちゃくちゃ大きいです。
『こんぴら狗』の銅像、可愛いです。
御寄進の石碑がずらりと並んでいます。この風景、丹後の金毘羅さんにもあるので、何だか懐かしいです。
大門を過ぎて、参道に降りてきました。
軒下に見慣れないものが。何のためにあるんでしょう??
参道のお店で一休み。ブラッドオレンジのグラニテ。
ブラッドオレンジジュースをそのままシャーベット状にしたもので、とても美味しかったです。
参道からお宿に向かう途中、見事な屋根付きの橋があります。『鞘橋』という橋で、先ほどの神馬が1年に一度の神事でこの橋を通るそうです。普段は通れないようになっています。
この日のお宿『琴平花壇』さんに戻ってきました。チェックインは眺めの良いラウンジで。
ウェルカムドリンクは冷やし飴です。
お部屋は露天風呂付36㎡のツインルーム。
露天風呂は眺望はありませんが、新緑の木々がいい感じ。源泉掛け流しです。
コーヒーはサービスですが、冷蔵庫は有料。この冷蔵庫についてはお宿からの説明書きがあって、地元ならではのものや珍しい飲み物を厳選して用意しているとのこと。確かに、ワクワクするようなラインナップです。
アメニティも充実。
とりあえずは地ビールを頂いて、ほっと一息。
部屋のお風呂の前に、お宿の大浴場に行きました。
ところが。体を洗ってから内湯に浸かった途端、足が攣った~
いつもよく攣るのはふくらはぎだったり、太ももの内側だったりするんですが、この時は太ももの前側が攣って、激痛 しかも両足とも!
湯船の中で態勢を変えても治らないので、このままではヤバいと思ってすぐに湯船から上がって体を拭く間もなく脱衣場へ。幸い誰もいなかったので、とりあえずバスタオルを羽織っただけの状態で、足を伸ばしたりいろいろやってみたものの治まりそうになくて。立てないほどだったけど、何と幸いなことに、脱衣場の一部がガラス窓になっていて、その向こうの庭を眺めながめながら涼めるように外向きに椅子が用意してありました。しばらくこの椅子に座って、痛みが治まるのを待ちました。。。まだ裸にバスタオルだけの状態で・・・(^^;
その間、他のお客さんが出入りしていたけど、涼んでいる風に思われたのか、なんとか悟られずに。
椅子に浅く腰かけて膝を曲げて、太ももの上部を伸ばした姿勢のままでいると、しばらくすると痛みが和らいできました。
一時は、このままでは誰かお宿の人を呼ばなきゃいけないかも。。。と思うほどの痛みだったので、ほんと焦りました。
普段運動をしていない人が785段もの階段を上り下りするなんてことは、やっぱりキケンですね~ 筋肉痛を心配していたものの、こんな風に太ももが攣るなんてことは想定外でした。ちなみに筋肉痛は翌日ありましたが、大したことはなかったです。
お宿の大浴場は内湯の他に露天風呂もあるんですが、また足が攣ったら怖いと思って、けっきょくその後入らずじまい。
その代わり部屋の露天風呂には入りました。もしまた足が攣っても、変な態勢をとっても人目を気にすることがないですからね~
幸い、部屋の露天風呂では足は攣らず、湯船に浸かってしっかり足をマッサージしました。
夕食は食事処で。おひとり様には窓に面したカウンター席を案内してくれました。
前菜。鶏煮凝り、蛸旨煮、蓮根酢漬け、アラ海老唐揚…そしてとろろ汁。山芋アレルギーにもかかわらず、美味しそうだったので食べてみたところ、痒みは現れず。
最初のお酒は、土佐鶴吟醸千寿。
お造り。鯛、縞鯵、炙りまながつお、サーモン、カンパチ。菊菜を擂ったお醤油や卵白を泡立てた醤油でいただきます。
焼き物。讃岐牛の石焼き。お肉も美味しかったけど、それ以上に野菜がめちゃウマ。
冷やし鉢。焼き茄子と冬瓜。とても美味しい出汁での味付け。
強肴。鱧すき鍋。鱧の季節ですね~
次のお酒は、金陵濃酵純米酒。金毘羅さんの参道に金陵酒造の酒蔵があり、見学出来るようになっていたけど、時間の都合上寄りませんでした。
酢の物。鱧落とし。梅肉で頂くんですが、鱧がこんなに美味しいと思ったのは初めてかも。
油もの。メゴチの天婦羅。野菜はカボチャ、茄子、山菜、ヤングコーン。
このメゴチの天婦羅が絶品 素材の魚が美味しいのか、天婦羅の揚げ方が上手いのか? たぶん両方が相俟って、ものすごく美味しいんだと思います。
3つ目のお酒は、綾菊のがいな酒。そろそろ締めだというのに、いつもの如く駆け込みオーダー(^^;
赤出汁、お椀がカワ(・∀・)イイ!! 味も美味しかったですヨ。それにも増して御飯がめちゃくちゃ美味しかったです。お米そのものの美味しさと炊き加減が絶妙。
デザートは、和三盆ロールケーキ。和三盆は地元香川県の名産品です。クレームブリュレのように和三盆を炙ってパリパリにしてあります。美味しかった~
隣りの席には3人連れの女性客がいたので、最初はうるさそうで嫌だな…と思ったらそうでもなく。看護師さん仲間の先輩後輩の間柄のようで、会話は弾んでいるけど、声のトーンに気をつけてしゃべっているので不快な思いはしませんでした。
逆に、彼女たちの会話に耳だけ参加させてもらって、心地良い時間を過ごさせてもらいました。
お月様、とてもキレイ。
部屋に戻ってからは再び露天風呂三昧。ゆっくりのんびり過ごしました~
この日のお土産。あ、毎度のことながら自分用です。
金毘羅さんで買った幸せの黄色いお守り。甥っ子2人の分も。五人百姓のお母さんから買った加美代飴。参道で買った今治タオルのハンカチ。瀬戸大橋の与島SAで買った四国の名産品、じゃこ天ぷら、鶏軟骨入りかまぼこ、四万十川の岩海苔、蛸のジャン辛。ちなみに食べ物類は、この日と次の日のおつまみになりました。
五人百姓の飴、一緒に付いている金槌で割って食べるんですヨ。これは江戸時代、金毘羅さん参りのお土産としてもらったものを、みんなで分け合って食べていたことに由来しているそうです。
2日目へ続く。
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